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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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純粋な願い-7


『……何してんだ?』


風花は由芽の住んでいたアパートの最寄駅に降りた。
そして十字路を右に曲がり線路下の道を抜け、もう一度右に曲がってあの丁字路≠ノ辿り着いた。
二度も拉致に成功したラッキーポイントではあるが、まばらでも人通りがある今の時間帯ではそれは無理だ。


『ははあ〜。なるほどなあ』


風花は由芽が住んでいたアパートまで歩き、そして辺りを見回しながら駅までの道を行ったり来たりしていた。
彼女なりに何らかの手掛かりを探ろうというのだろう。


『ギャハハッ!警察ごっこかよぉ。可愛いなあ風花ちゃんはあ』

『お!?また来た道を逆に行きますかあ。何か落ちてればイイなあ』


例えセーラー服であっても違和感なく着こなせるくらいに幼く見える風花に、一丁前の記者魂があったのが可笑しくて堪らないようだ。
しかし、それは笑ってばかりもいられない状況であるのは間違いない。

警察官≠ニいうだけで身構えてしまう人はたくさん居る。
価値のある〈情報〉を持っていたとしても、在らぬ容疑でも掛けられたら……と、口を噤んでいた人が居ないとも限らない。

ならば記者だったらどうだろう?
それも警戒心を抱きようもない、若い女性の記者になら、些細な情報でも提供してしまう可能性は低くはない。


『オイ。ちょっとマズくねえか?』

『何してくれてんだ、風花ちゃんよお?』


ポケットからネームプレートを取り出した風花は、それを首から掛けて道行く人に声を掛け始めた。
しかし今は出勤の時間である。
無視する人が殆どで、大した情報は得られていない様子。
しかし、立ち止まってくれる人も稀におり、スティック状のボイスレコーダーを片手に聴き取りをする場面もあった。
それがもし重要な証言だったとしたら、男共は大変な災禍に見舞われてしまうだろう。
今すぐにでも止めさせたいが、それは不可能な話。
男共は冷や汗を掻きながら、風花の活動を見ているしかない……。


『クソッ!今度は駅で聞き込みかあ?』

『違う。またタクシーに乗りやがった。別の場所で聞き込みする気だ』


これ以上、情報を与える訳にはいかない。
いや、今までも同じ行動を風花はとっていたはず。
これまで失踪報道を笑いながら観ていた男共だが、実際に情報収集の現場を目の当たりにすると、どうにも心が落ち着かなくなってしまう。
今朝までの勃起はしおしお≠ノ萎れ、風花に対する熱量は怒りへと変わりつつあった。


『こりゃあ担任教師は後回しだな。全員で風花を拉致るしかねえぜ』


伊藤は田中のスマホにポイントをつけた地図画像を送った。
程なくして合流となったが、そんな絶好のタイミングで風花はタクシーを拾い、別の場所へと移動した。


『今度は何処で探りを入れる気だ…?』


二台の追走を受けるタクシーは、忘れかけていたあの場所≠フ付近に止まった。
それは池野夏美を拉致した、あの狭い路地裏の近く……固唾を飲んで見つめる男共の前で、風花は小走りでその道へと入っていく……。


『ククッ…クククッ!』


鈴木達は《勃起》した。
あまりにも不注意な風花は、男共のラッキーポイントである路地裏に、たった一人で入っていった。
鈴木は箱バンに六人が乗るよう指示し、田中だけが乗った軽自動車は、回り道をして反対側から路地裏に侵入して風花を挟み撃ちにするようにした。


『……ん?』


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