幸せとタブー。-6
それから2人はとにかくヤリまくった。
学校では人目を盗んで屋上、音楽室、美術室、体育館の倉庫、部室など、至る所で猥褻な行為を重ねた。そして毎日のように帰りに芽衣のアパートでも同様にセックスを繰り返した。休日はやはり芽衣のアパートで1日中抱き合った。修は1日5回は精子を出した。その殆どを芽衣は口に運んだ。芽衣の体は開発され、すっかりセックスでイケる体になっていた。
いよいよ明日で教育実習も終わりと言う金曜日、修がグラウンドで部活をしている姿をいつものように教室から見ていた芽衣の所に郁子がやって来た。
「明日で教育実習も終わりね。」
「そうだね。あっと言う間だったね。」
充実した表情で答えた芽衣に対して、郁子の表情は冴えなかった。何か芽衣に言いたげな顔をしていた。
「ねぇ芽衣…。高梨くんとは教育実習が終わりと同時にさ、終わりにしなよ。」
「えっ…?」
芽衣が修に気がある事には気付いているとは思ったが、関係と言う言葉を出した事により、もしかしたら身体の関係になっている事もバレているのではないかと言う不安がよぎる。
「終わりにするって言うか…、何もないし…」
惚けてみた芽衣に語気を荒める郁子。
「嘘ばっかり!」
「えっ…?」
どこまで知っているのか心配になる。
「何もない?こそこそ音楽室とかでエッチしてるのに?」
「え…?(バレてる!?)」
郁子にバレていた事に驚いた。
「学校帰りに高梨くんをアパートに連れ込んで、芽衣は一体何をしてたの!?」
「そ、それは…(完全にバレてる…)」
言い返す言葉が出なかった。
「ねぇ芽衣、あなた教師になるのが夢だったんでしょ?それが教育実習中に中学生とカラダの関係になっただなんて事がバレたら終わりよ?」
「…」
「本人達はうまくやってるつもりなんだろうけど、周りから見てればわかるもんなのよ。生徒の中に夜、芽衣と制服を着た生徒が一緒に歩いてるって噂、あるからね?その相手が高梨くんだとはまだバレてないみたいだけど、時間の問題よ。このまま2人の関係を問いただされずに終わっても、後からそんな事実が明るみになったら大変よ?中学から大学に報告は行くだろうし、そうなったら終わり。だからまだ噂の段階で止めておかないと。教育実習が終わったらきっと開放的になって今より堂々とデートしたりするようになるんだろうから、そんな姿見られたら、やっぱり芽衣は中学生をたぶらかしてたんだってみんなに思われるわ?そんな人間を教師に推薦すると思う?だからもう高梨くんの事は忘れなさい。いいね?芽衣。」
「…」
郁子の言う事は分かる。だがグラウンドでボールを追う修の事を見つめる目はそう簡単に諦められるようなものではなかった。