社内秘 飯塚冴子@-4
「あ、いや……」
ここを出てしまえば……部屋が同じとはいえ、部署が違う冴子とはほとんど関わりがなくなるかもしれない…
ゴクリ、と将宗は唾を飲み込んだ。
「ビニール紐どこにあるんだっけ……ごめんなさい、ここほとんど入ったことないから、どこに何があるか分からなくって………えっ、原くん…?」
衣装ケースが並んだ棚に、将宗は冴子の肩を掴んで、体を押し付けていた。
「ーーさっきから、何か変だよ。
これ以上何かするなら…あたし、タカギに報告しなきゃいけない。タカギを裏切るようなこと、しない方がいいーーんっ、ん…」
将宗は冴子の忠告を聞かず、その唇に、自身の唇を押し当てた。
「ちょ、原くんっ……やだ、こんな…」
唇を首筋へずらして、肩を掴んでいた手で、細い体に似つかわしくない両胸を揉みしだく。
はぁはぁ、と荒い吐息を吐き出しながら、左手でスカートに仕舞われたカットソーを引き出して、服の中に手を侵入させる。
「原くん…!んんっ…や、そんなとこ…!」
侵入した左手は、服の中で冴子の下着のカップをずらし、ぎゅうぅっと冴子の胸の頂きを摘む。
「ダメ、こんな強引なこ……と」
「やべぇ、飯塚さん、おっぱいおっきい……柔らかい」
冴子の耳元で、興奮した獣の発情するような吐息が聞こえる。
彼はおそらく、もう止まらないだろう。
「こんなことされたって、タカギに報告したくない……やめて……。原くん、会社入ったばっかりなんだから…こんなバカなこと…やめなさ…い」
「すみません……止まんない……」
「……あっ」
黒のカットソーがたくしあげられ、深紅のブラジャーに包まれた胸が現れる。
「……すごい綺麗……」
冴子はもう我慢の限界だった。思いっきり、将宗の頬を平手打ちする。
「うっ……」
冴子は衣服を素早く直して、社員証の入ったネックストラップを持つと、将宗を置いてその場を立ち去ったのだった。