初めてのセックスー嫉妬は極上のスパイス-4
「きちんと、話…してもいい…?一旦出ましょう。風邪ひいちゃう」
佳織と悠斗はバスルームをあとにして……
話をするために、佳織は温かいココアのマグカップをふたつ、リビングのテーブルの上に置いた。
佳織は先日の…冴子と偶然出会った日の前日のことを話し出した。
藤沢に出張に行った際、静岡支社の後輩ふたりの部屋に呼ばれ、体を暴かれてしまったこと。
その後輩二人のそれは、半ば強引な誘い方ではあったが、決して無理やりなものではなく、久しぶりのセックスに興奮してしまったこと。
その二人のうちの「佐藤くん」が部屋まで送ってくれた際に、独り占めしたいと言われ、抱かれたこと。
「ーーだから、ごめんなさい…。佐藤くんはしきりに「嫌?」って聞いてくれて…そのときのことと、さっきの悠斗くんとが重なってしまったの。
本当にごめんなさい。他の男性の名前呼ぶなんて、失礼なことしたと思ってる。
でもね、佐藤くんと悠斗くんは…違うよ。だって、あたし…悠斗くんが先輩と歩いてるの見て、嫌だった。ヤキモチ…妬いたの。悠斗くんを拒んだのに、ヤキモチ妬く資格さえないと思ってるけど……」
悠斗はソファーで右隣に座る佳織の手の上に、自分の手をそっと重ねる。
「その人たちとのセックス…興奮したってだけじゃなくてもっと、どんなことしたか教えてよ」
「えっ……そんな、悠斗くんにそんなこと言えるわけ…」
「岳に聞かれたら困るから、おばさんの部屋行こうよ」
「えっ、ちょっ……」
佳織の腕を引っ張り、悠斗は佳織の部屋へ半ば強引に体を押し込んでベッドへ座らせた。
常夜灯だけがついた薄暗い部屋で、佳織の座るベッドへ悠斗はにじり寄る。
相変わらず、枕元にはハンディタイプの電気マッサージ器が置いてあった。
それを見て、悠斗の股間に熱が集中していく。
「教えて…?」
悠斗は佳織の真横に座って、耳元で囁いた。
「やだ、そんなこと…言いたくないよ」
「後輩たちに触られまくって、思い出して溜まっちゃってるくせに。お風呂でオナニーしてさ…。おばさん、いやらしいことばっかり考えてるんでしょ。俺の、しゃぶりたいって言ってたじゃん」
「い、言わないで…。そんな言い方しないで」
佳織の声は震えていた。
「ーーおばさんばっかり、ヤキモチ妬いてると思わないでよ」
「あっ……」
悠斗は佳織の右手を自らの方向に引き寄せて、股間に触れさせた。
佳織の体は悠斗の腕にすっぽりと収まっている。
どくん、どくん、と悠斗のそこは脈打っていた。
「飲んでる最中に…優しく、体触られたの?感じちゃった?」
股間に佳織の手を触れさせたまま、耳元にキスしそうな距離で悠斗が囁くから、佳織のお腹がぎゅうっと締め付けられる。
「か…帰ろうとしたの…部屋に…。でも…」
ーーすごくいい匂いするから…落ち着く…。帰って欲しくない。
理央の言葉が思い返された。
思い出して、佳織は自らの顔を熱くさせてしまう。
「触られて、嬉しかったの?」
ーー本間さん…もっと触りたい…ダメ…?
「言わないで…本当にもう、やめ…て」
「おばさん、呼吸荒くなってる。思い出したんでしょ。後輩にヤラれちゃったこと」
「お、思い出してるわよ…。恥ずかしいこと言わせないで。お願いだから……」
「オマ×コどうされたの…?」
佳織を抱きとめる悠斗の手は、次第に背中へと這わされて、そこをゆっくりと撫でる。
思わず、びくんと体を震わせた。