血統書つきの美少女-7
「ヒックッ…ぐすッ……どうしてやめてくれないの…?こ、こんなに泣いて…ッ……
んい"い"ッ!?」
セーラー服の両脇にあるファスナーが、チィッと鳴きながら上げられた。
クリッと丸い涼花の瞳はギョロッと剥かれ、裾を握ってくる男の両手に怯えきって泣き叫んでいる。
自由の利く脚先だけがジタバタと暴れ、しかし、その程度の足掻きでは男の腕からは脱せない。
『〇〇中学校の制服って横開きなんだね。ちょっと脱がしにくいかなあ?』
「なんで脱がすのッ!?あ…イヤあッ!イヤああッ!?」
じわじわと露わにされていく涼花の腹部は、汗にしっとりと濡れており、叫びにあわせて緊張と弛緩を繰り返していた。
ペコンと凹んだ臍には汗だまりが出来ており、暫くすると落涙のように、ツーッと汗の滴を垂らした。
「みッ見えちゃうぅッ!!ヤダッ!だ、ダメええッ!!」
小さな水色のリボンが着いた純白の前土台が、カメラの前に現れた。
それは成人女性が身につけるようなカッチリとした形をしたものではなく、やや厚手な布地で作られたもの。
ますます曝されていく胸元……まだまだ未熟な幼体を包み込んでいる三角形の布地は微妙な膨らみを見せており、そもそも寄せ上げる♀T念など無い肌着同然の其れには、異性への何らかの意思を示すような装飾など無かった。
「お願い手を離しッッッ……あああッ!?」
「ッ……!」
佐々木は素早くスカーフを引き抜き、フロント布から裾に通して何度も巻きつけ、そのまま縛ってしまった。
ぐしゃぐしゃにされた裾はセーラー服特有の大きな襟に引っ付き、今や涼花の上半身はセーラー服の襟とブラジャーだけを纏っているに等しかった。
『ヒヘヘヘ…ッ……今のすーちゃんでオナニーする人いるかなあ?フヒッ!?ブラジャーも見えちゃってるし、スカートも捲れておパンパンも見えちゃってるし…ねえ?』
「んひ…ッッッ」
思春期の直中にいる涼花は、既に耐えるには困難なまでの羞恥に襲われていた。
グラビア撮影の時のビキニも下着と似たような形状だが、信用に足る大人達に囲まれての撮影と、そうではない者達に取り囲まれての撮影では、あまりにも違い過ぎる。
(明日香先生…ッッッ)
涙に歪む視界の中に、明日香の姿がある。
なんとかして拘束から脱しようとし続けていた明日香は疲労の色も濃く、汗だくの顔はやたらと眼光だけが鋭く光りを放ち、しかし、蹴りあげる両脚には堪えきれぬ虚しさが纏わりついている。
『……聞こえてこない?『すーちゃんのオッパイってどんな形かなあ?』『どんな乳首か見てみたい』って……』
「ッ………!!!」
男の両手が肩紐に絡み、それはじわりじわりと左右へと開いていく。
もはや思考がついて行けなくなるくらいに酷く狼狽えている涼花は、酸欠状態の金魚のように口をパクパクと動かし、そして決して届かぬ蹴撃を繰り返した。
「ぎッ!は…ッ!?むッ胸がッッ…見え…ッ!」
少女の胸を優しく包み込むよう作られた女児用ブラジャーは、凶々しい欲望を抱く変質者の魔手から守るべき強さを持ち合わせてはいなかった。
肩紐は涼花の肩幅より開いて伸び、その握り締めた掌をカップにまで滑り下ろすと、幼胸の桜色の尖端はピョコンと弾け出た。