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男子たちはとどまることを知らない。露わになったブラを掴んだかと思うと、その下着を思い切りずり上げたのだ。
そして顔を出したのが乳房。乳首。誰の?
「あ……あ……。」
声が出ない。目に入る光景に頭が追いつかない。
「お、結構でかいな。」
「やべ、初めて見た、生のおっぱい。」
あれ?脚が、動く?
視線を脚へと向ける。解放されていた。いつの間にだろう。
そのかわり、別の男子の手がショーツにかかっていた。
……え?ショーツ?だ、誰の……?
「な、なにしてるの?ね、ねぇ?……ねぇ!!」
私のショーツに手をかけている男子は笑っている。ニヤニヤと。そして……。
「いぇーい!ご開帳!!」
一気に引き抜かれた。ショーツが。脚から。それと同時に左右から脚が掴まれたかと思うと、一気に左右に開かれたのだ。あまりのことに、あまりに突然で、抵抗なんて出来なかった。
「いやぁぁぁぁぁぁ!見ないで!見ないでぇぇぇ!」
最低最低最低最低最低最低最低最低最低最低最低最低、死にたい死にたい。
「ま◯こだ……。」
「毛が濃くてよく見えないな。」
「おい、中見せてくれよ。」
一人の男子の手が私の性器に触れたかと思うと、グイッと左右に広げた。
「やめ、やめてよ!いやなの!」
そんな言葉、男子たちに届くわけがない。そんなことは分かっていても、私には声を上げることしか出来ないのだ。
「グロ。でもあれだな、綺麗な色してるよな。」
「ほかの見たことあんのかよ、お前。」
カシャ、カシャ。
またもやシャッター音。撮られている。私のあそこが……こんな風に広げられてその中までも……誰にも、自分すらも見たことのない場所を。
「うそ、うそよ、こんなの……。」
男子たちはスマホで私を撮り続ける。何回も何回もシャッター音が聞こえ、その度に全身を、胸を、性器を、私の裸体が撮られているのだ。
「これ、後でSNSにあげようぜ。バズるかな。」
「いや、やめてそんなこと!」
その言葉を発した男子に顔を向ける。
国カメと違い、SNSは誰もが見ることが出来る。ましてや、国カメには映らない部分までが写った写真。そんなものあげられるなんて考えられない。
「だったらよ、お前が自分で性器広げろよ。」
「は……?」
「言うこと聞いて、ちゃんと俺たちの写真モデルになればSNSにあげないでおいてやるよ。」
下衆なヤツ。自分より力の弱い女子を力でねじ伏せて、今度は脅迫。
言うこと聞かなければ今の写真をSNSに上げる?そんなこと言われれれば、言われたら……。
肩に乗っていた男子が離れていく。脚を抱えていた男子たちもだ。ようやく自由になった腕を使いブレザーで胸を隠し、下半身は膝を曲げることで周りから隠す。
「おい、誰が隠していいって言ったよ。」
そう言われたとしても、ブレザーを、脚をどかすなんて出来ない。
「みんな、今の写真あげるぞ。」
「やめて!分かった、分かったから!」
それを拡散されるぐらいなら、まだこのクラスの中だけにとどめておけるなら……。
私はブレザーをはだけ、体操座りから女の子座りへと体勢を変える。
「早く、ま◯こ広げて見せろよ。片手はま◯こ、もう片方の手は後ろにやるんだよ。」
言われるままに右手を性器に、後ろに回した左手を床につける。すると、上半身は天井を向き、下半身は前に押し出されるような体勢になる。
「何やってんだよ、そんな座り方じゃよく見えねぇだろうが。脚立てろ、M字開脚すんだよ。」
恥ずかしい。恥ずかしくて死にたい。
「そんで、指使って広げろ、ま◯こを。クパァってな。」
言われるままに体を動かす。見られている、と思う。顔をあげられないから、周りなんて見えない。
「顔上げろよ。」
顔を上げる。すると男子たちの視線は私の股間に、性器に集中していることが分かる。
「笑え。」
「あは、あはは……。」
引きつった笑い顔。鏡とかなくても分かる。さぞかし滑稽な表情をしているのだろう、今の私は。
「あははは、なんで……なんでこんな目に……。」
笑いながら、目から涙が溢れる。
周りではシャッター音が止めどなく鳴らされる。鳴り止まないシャッター音。その音が私の心を切り刻んでいくようだ。
「んじゃ、そろそろマワすか。」
マワす?その意味を考える間もなく、私の体は抱えられ、机の上に押さえつけられた。
「え、な、なに……。」
「これから親睦会だよ、お前の体使ってな。」
「ど、どういう、ひぁ!?」
指が、私の股間に、挿入された。