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ドッペルゲンガーの恋人/過去からの彼女(官能オカルト連作短編)
【幼馴染 官能小説】

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その愛は座薬-5

6
「どう? リョウ君、これどう?」

 莉亜は後ろから抱きつくように両手も前に廻し、スポンジを使わずに胸や腹を撫で回す。

(ああ、腹筋とか割れてる!)

 生まれて初めて愛撫する男の身体。莉亜の心に兆したのは、明らかに劣情と淫欲なのだった。
 まだ大人になりきらずあどけない、まだ子供っぽい少年のようなリョウなのに、素肌を接して抱きしめた肩や脇腹に密着すれば、そのガッシリとした、女とは根本的に違う作りの筋骨が堪能される。
 喉をゴクリと鳴らしてしまったのは、はからずも彼女の方だった。

(こんな逞しい腕や身体に抱きしめられて、のしかかってチンチンなんかアソコに挿れられたら、そりゃあ女だってアンアン喘ぐはずだわ)

 莉亜はまだ決心はつかなかったものの、否応なく性的に濡れてきてしまっているのを認めるしかなかった。お湯や汗で濡れているだけでなく熱っぽく粘つく分泌液のせいで。とっくにビキニの下の中で潤むような熱さが流れ出して滞ってしまっている。

「リョウくん……」

 呼びかける鼻声はむやみに甘くなっていた。

「また、おっきくなってきたね」

 莉亜の手の中で、脈打ちのたうつオス蛇が鎌首をもたげかかっている。このまま握ったまんまで、膨らんでいく手触りを確かめ楽しんでやるつもり。
 ペロリと舌を出して少年の耳を舐め、それから「リョウくん」と擦れ消えそうな密やかな小声で甘く甘く囁く。「恥ずかしがらないで」などと挑発とからかいの台詞を耳穴に注ぎ込みながら、いやらしく興味津々の手つきがくったりした亀さんを探り続ける。
 リョウは呼吸が大きく荒くなり、横顔は緊張と悦楽であらぬ相になっている。
 まだ痺れてピクつきながら半分萎んでいたところ、欲情の血流が強く流れ出す。とうとう復活の様相が見えてきた。若さや恋情も手伝ってなのか、ペニスのコンディションはすぐに回復するようだ。愛撫する手にオスの脈動までが響く。

(ああ、膨らんできた、膨らんできた。だんだん固くなってくる!)

 甘く痺れながら勃起していく秘蔵の珍宝を優しい鳥籠のような女の手に囚われてなす術もなく。リョウとしては与えられる嬲りの悦楽に身を委ねて、まったくもって降参の体だった。まるで淫猥なタコに捕食されるウナギのような忘我で息を潜めてしまう。

「アハハ、すっごい! すごいじゃない、リョウ君の。こんなになっちゃって。おとなしそうな顔してるくせに、こっちのところは女泣かせなんて」

 莉亜はリョウとリョウのそのところが愛しくなってくる。

「そろそろ辛くなってきたでしょ。ちょっとだけ待ってね」

 とっくに一角獣は剛直にそそり勃ち、漲る精気の内圧の弾力で別の生き物であるかのようにビクビク脈打っている。その伝説の獣を捕らえられるのは処女だけなのだとか。
 シャワーでチャッチャと泡を流すと、彼女は色気づいた眼差しで促すのだった。


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