二-2
牧野はどうしていいかわからなかった。
今まで交際していた彼女達に、こんなことをされたことはまるでなかった。
こんな、ギリギリまで滾らされた上にするっと置いてけぼりにされるような経験は。
牧野は勃起がおさまらないまま、苦し紛れに言葉を吐き出す。
「も、もう!やめてくださいよ!俺、勘違いしちゃうとこでした!そしたら…大変なことになってましたよ!」
「大変なこと?それってどんなこと?」
「それは…えっ…と…」
「なぁに?言えないようなこと考えてたの?」
あゆみは、牧野と目を合わせつつも顔をゆっくりと近づけていく。
牧野は目を逸らしたいのに、どうしてもこの先の期待が勝ってしまい逸れせない。
この人は、俺を誘ってるのか。それともからかっているのか。
あゆみは牧野の唇まで数ミリの距離に自分の唇を近づけ、そしてゆっくりと牧野の下唇をなぞるように舐めた。
「それって、こういうことかな?」