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検事 桐生美鈴
【母子相姦 官能小説】

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幹事長の提案-1


 裁判所指定の医師、精神科医の山海の診断待ちとなったが、美鈴達特捜部は近々の公判再開に備えて改めて証拠品や検察側証言者の審問について詰めていく。10時の休憩を部下達と飲料水自販機コーナーで取っていると、上司の課長が早足でやって来て、

『ここに、いたか。』
『探したよ、桐生君少し良いかな?』

と声を掛けて来る。美鈴は、

『はい、分かりました。』

と答え、飲みかけのコーヒー缶をテーブルに置いたまま課長を追い掛ける。美鈴は、

【課長が、部下達の前で用件を言わない。】
【内密の話だわ。】

と無言のまま課長室まで一緒に行く。課長は、自分の部屋に入り美鈴がドアを閉めるのを確認すると、

『山海の弁護士から、司法取引の話が来たんだ。』

と課長は、興奮を抑えられない表情で話す。美鈴も、

『えっ、本当ですか?』

と予想外の話に驚く。

『何て言って来てんですか?』
『条件は?』

と課長に迫る様に聞く。課長は手で制する様にして、

『それが、内容はこちらで話したいそうだ。』
『君に直接ね。』

と言い、

『そして、山海自身も来るらしい。』
『来る事も、取引がどうであれ内密にして欲しいそうだ。』
『取引する場合の公表時期は、後で決めたいらしい。』

と俯き、説明する。課長は、顔を上げると

『こちらに来る事自体は、了承した。』
『私の権限で。』

と言う。美鈴は頷き、

『分かりました。』
『取引の是非も含めて、後は取引内容を聞いて判断すると言う事で良いですか?』

と確認する。課長は頷き、

『君に一任する。』
『君の判断で決めて良い。』

と言ってくれた。美鈴は力強く頷き、

『ありがとうございます。』
『課長は、話し合いには出席されないのですか?』

と聞くと、課長は

『向こうは、山海を含め3人だけだそうだ。』
『こちらにも同じ人数を要求してきた。』
『君と案件に通じている部下達の方が良いだろう。』

と言い、続けて

『向こうの弁護士は、私の私用携帯に掛けて来た。』
『どうやって、調べた物やら。』
『この事は、今は私と君しか知らない。検察ではな。』

と話した。美鈴は、

『部下達には、取引の事を話そうと思います。』
『全員信頼しています。』

と課長を見て告げる。課長は、

『分かった。』
『そうしたまえ。』

と了解する。そして時計を見て

『1時間後だ、彼らが来るのは。』

と言う。

『検察の車を要求して来たので、車内の見えないバンを向かわせて有る。』

と説明する。美鈴は、

【山海の車や弁護士事務所の車は全部メディアに知られているから、その対策だわ。】

と思った。美鈴は、

『分かりました、部下達に説明します。』

と出て行こうとすると課長は、

『山海達が到着したら知らせる。』

と声を掛けて来る。美鈴は、

『分かりました。』
『会談予定の部屋、会議室8号室で部下達と待機します。』

と告げ、課長室を出た。8号室は、山海の公判での証言者との打ち合わせ用に確保して有った。時間を長めに予約したので証言者達との打ち合わせまでには十分に時間は有る。



 部下達を全員8号室に集めると、美鈴は山海側の取引の話を伝えた。全員驚き、

『本当ですか?』
『応じるんですか?』
『山海は、本丸だろう。本丸から取引だと言われてもなぁ。』

などと口々に話し始める。美鈴はそれを手で制して、

『まだ、どうするか決めて無いわ。』
『先ずは、向こうの話を聞いて見る。』
『それから、判断する。』

と方針を話す。そして、お互い3人までの人数制限が有るとして、美鈴本人と美鈴を支え副チーフにある山田と最初からこの件に関わっている緒方の2人の男性検事を指名する。2人ともキャリアから言っても順当で異議や不満は出なかった。美鈴は、みんなを見廻して

『この取引についての会談は、内密が条件よ。』
『取引成立した場合でも公式発表まで誰にも話さないで!』

と言うと全員、

『分かりました。』
『了解です。』

などと返事する。続けて美鈴は、

『取引の話し合いについては、終了後に全員に説明するから。』

と言うと全員頷く。取引会談に出席する美鈴達以外は、特捜部室に戻った。美鈴は、

【みんな、会談結果が気になって仕事にならないわね。】

と苦笑する。美鈴がお茶でも入れ様と会議室に持ち込まれていたお茶•コーヒーなどが置かれている所に行こうとする。すると緒方が、

『自分、やります。』

と言い、

『お二人とも、コーヒーで良かったですよね。』

と尋ね、既にドリップ済みで保温状態のポットからコーヒーカップに注いでいく。美鈴と山田が、

『ありがとう。』 
『いつも悪い。』

と礼を言う。美鈴は、早速コーヒーを飲みながら緒方が席に着くのを待って、

『2人共、分かっていると思うけど。』
『山海の他の犯罪の可能性について、向こうが匂わせて来ても悟られ無い様にしてね。』

と注意を促す。2人共頷き、

『ええ、大丈夫です。』
『注意します。』

と答える。


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