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美少女 羞恥徹底
【学園物 官能小説】

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卒・業・撮・影-1

 受験という一大イベントが終わり、恵理子の中学生活もあとは卒業を待つばかりとなった。3年A組の教室でも、みんなで作った卒業までカウントダウンする日めくりカレンダーが、残りわずかとなっていく。各教科も次々と最終授業を迎え、それぞれの担当教師が、この学校を巣立とうとする生徒たちに最後のメッセージを伝えていった。

 すでにこのクラス全員の進路は確定している。未来への希望と、別れの寂しさとが教室の中に日増しに満ち溢れてくることが、交わされる会話からもわかる。
 だがそんな青春そのものの雰囲気に浸っていられるクラスメートたちが、恵理子からすればそれだけで羨ましくてならない。彼女には中学時代後半は、彼ら彼女らとこの校舎で共にした思い出とは別の、忌まわしいばかりの出来事であふれかえっている。この学校でのことだって楽しいことばかりではないし、勉強や学校行事や部活や人間関係で、大変なことはいろいろあった。けれどもそうした学生生活の一つ一つにひたすら一喜一憂できるだけでも、彼女にはどれほど幸せな境遇かと思える。

 いや、学校にまでは沼口の手が及んでいなかったことを思うと、この瀬山中学校を離れれば、もう完全に沼口の支配下に入ってしまうような気さえして気が重くもなる。彼女がこれから進む黎星女学院高校は、沼口に行くよう強要された先なのだ。
 暖かさを増してきた早春の日差しのなかで、恵理子は普通に卒業を迎える学生とは違った不安と寂しさ、そして悲哀をかみしめていた。


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