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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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家族旅行での出来事 同窓会タイム 1-5

「香澄。今すぐじゃなくてもいいだろ。」
「どうして?だって、早い方がいいじゃない。」
「いや、連絡をとってくれたからと言って、今すぐに治るものでもないだろう。
 この症状を治療する方法があるっていうことが分かっただけでも有難いのに、
 その治療法を見つけた征爾さんっていう人が香澄の知り合いだなんて、
 まさに奇跡だよ。」
「だから今すぐ……。」

「香澄。この旅行が終わったら、その征爾さんという人を紹介してくれ。
 治療法があるといっても、そう簡単に完治できないことは想像がつく。
 1日や2日、急いだところで変わりはないさ。
 それよりもこの再会をボクは味わい尽くしたい。
 予定を早めてまで来たのはそのためだからね。」

匠は自分の腹を打つほどに脈動しているペニスを握りしめ、
香澄に見せながら言った。
浮き上がった太い血管がその脈動に合わせるようにピクンピクンと脈打っている。

「香澄。この人の言う通りだわ。
 わたしも、うれしさのあまり、つい先走っちゃった。
 この人の望みをかなえてあげて。
 これ以上、お預けされたら、この人、おかしくなっちゃうわ。」

匠は雅和の方に向き直り、頭を下げた。
「生野さん。どうでしょうか。香澄さんを抱かせていただけませんか?」
「いただけませんかだなんて、他人行儀なこと、言わないでください。
 ボクは匠さんにご挨拶もしないうちに、
 綾乃さんを味わわせていただいたんですから。」

「匠君。わたし、今まで雅和さんと香澄に、楽しませてもらっていたの。
 久しぶりだったわ。
 前と後ろから、同時に責められるのは。
 でも、今は雅和さんをもっとじっくり味わいたいの。
 そう、あなたの目の前でね。」
「綾乃がそんなにいい思いをさせてもらったんだったら、
 今度はボクが頑張る番だね。
 雅和さんお許しが出れば、ボクはもちろん、
 雅和さんの目の前で、香澄を抱かせてもらうつもりだけれど。」

「ええ。わたしがフライングしちゃったからね。
 香澄にも、雅和さんにも、あなたのことははっきりと教えないまま、
 わたし、自分の快感だけ追及させてもらっちゃったの。」
「いや。それは、普段からボクが綾乃を満足させてあげられていないせいさ。
 すべてボクの責任だ。」

「ねえ、匠、君。
 あなたたちって、なんか……いろいろなことに遠慮しているっていうか……。
 自分たちの存在が周りの迷惑だとか、そんな風に思っていない?
 違っていたらごめんね。でも、なんか、さっきからそんな気がして仕方がないの。」

「そっか。香澄は感じ取ったんだね。
 実はね。これは言うつもりはなかったんだけれど……。」
「匠君。ダメよ、それを言っちゃ。
 聞いた人も、巻き込むことになるわ。」
「いや。香澄には、きちんと伝えたうえで、ボクは香澄を抱きたい。
 これが最後のチャンスかもしれないからね。」

「ねえ、匠君。綾乃。
 ちゃんと話して。
 何か……。あるんでしょ?」
 
「ボクは香澄と再会できると知って、我慢できずにここに来た。
 20数年前のお詫びがしたいって。
 それだけを思って、今日、ここに来たんだ。
 もしも香澄が許してくれて、旦那さんのお許しさえ出れば、
 香澄を抱かせてもらいたいと……。」

「ねえ。匠君。わたし、あなたに謝ってもらいたいことなんて、一つもないわ。
 ううん。むしろ感謝したいことばかりよ。
 確かに、匠君とは結果的には別れることになってしまったけれど、 
 わたし、匠君とのことに、一つの後悔もないわ。
 すべてがわたしのかけがえのない経験であり、思い出よ。」
「香澄。君はそうでも、ボクは後悔だらけさ。
 あの時、君に何もできなかった……。」
「匠君。じゃあ、なんであなたは綾乃と一緒になったの?
 わたしとのことが後悔ばかりなら、
 わたしの親友だった綾乃と一緒になるなんて、
 それこそ、綾乃に対しての裏切り行為じゃないの。」

「香澄。ボクには、君が言っていることの意味がよくわからない……。」
「わたしに思いを残しながら……。
 わたしのことを、わたしが故郷を捨てたわけを、
 わたしが匠君と離れていった理由を、 
 全部知っている綾乃と一緒になるなんて……。
 綾乃の気持ちを考えたこと、ないんでしょ?」

それまで黙っていた綾乃が、耐えきれないような表情で口をはさんだ。
「香澄……。わたし……匠君のことが大好きで……。
 でも、匠君はずっとずっと、香澄のことが好きなままで……。
 香澄のことを好きなままでいいから、わたしと一緒になってって、 
 わたしが頼んだの。わたしが強引に、無理矢理……。」
「綾乃。ボクは綾乃のことだって、ちゃんと愛していた。
 いや、今だって、君のことを愛している。」
「でも、わたしはいつも2番目。
 匠君の一番は、あの時も、そして今も、ずっとずうっと、香澄だもの……。」

「綾乃……。済まない。
 ボクは自分の心に、ずっと嘘をつけずに、今まで来てしまったみたいだね。
 君の言う通りだ。
 ボクの心の真ん中にはいつも香澄がいた。
 あの頃から今の今まで、ずっと、ね。」

「匠君。止めて。綾乃が……綾乃が……。」
香澄は泣き叫びながら匠に迫った。

匠はそんな香澄を見つめ、涙を浮かべながら言った。
「香澄。ボクは……自分の気持ちに嘘は……。」
「香澄。匠君の気持ち、聞いてあげて。」
「綾乃。あなた、自分で何言ってるかわかってるの?
 綾乃は匠君の奥さんなんでしょ?
 怒っていいんだよ?
 わたしのこと、憎いって思わないの?」

「香澄。わたしは……香澄に、ずっと済まないって思って……。」


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