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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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家族旅行での出来事 1日目 夜の狂宴 その1-6

「最初が重要って言うことは、真奈美はとし君のやり方が一番って言うことだね。」
「う〜ん。今のところはって言うことだろうね。
 真奈美だって、まだまだこれから新しい出会いがたくさんあるはずだからね。」
「あのお兄ちゃんとの出会いも、その一つ?」
「ああ。そういうことになるかな。」

「あ、お父さん。ほら、真奈美って、人数制限、だったっけ?
 あれって大丈夫なの?」
「ああ。征爾さんと一緒に約束したやつだね。
 うん。あれは、これから先ずっとお付き合いするっていう男の人の数だよ。
 あのお兄さんとは多分今夜限り。
 一度のお付き合いだ。気にしなくていいよ。」
「ああ、よかった。
 真奈美、5人のうちの誰とお別れしようか考えちゃったもの。」

「真奈美ちゃん。それにね、旅の恥は掻き捨てって言う言葉もあるの。」
「おいおい、香澄、そりゃあまりにも寛大って言うか……。」
「いいじゃない。
 今夜のことだって、言ってみれば親が設定した相手みたいなものでしょ?」

香澄はすべてを開け拡げにすることにしたのだ。
それは別に開き直ったのでもなければ放り出したのでもない。
真奈美にも、本音で付き合っていこうと思ったのだ。
「いや、真奈美がたまたま偶然……。」
「嘘おっしゃい。
 あの兄妹を助けた時から、あなた、いろいろと考えていたでしょ?」
「あ、いや、それはあくまでも可能性ということで……。」
「真奈美が約束してきた時だって、あなた、わたしに言ったでしょ?」
「な、なんて言ったっけ……。」
「【こんな旅先で、紗理奈さんと敏明君たちと同じような兄妹に出会えるなんて、
  奇跡だと思わないか?】
 あなた、確かにそう言ったわ。」
「た、確かにそう言ったけど……。
 それは真奈美があの兄妹と一緒に混浴に入ろうっていう約束をしてきた後だろ?
 ボクがあらかじめ、あの兄妹に話をしていたわけじゃない。」
「でも、真奈美のテンションが上がった段階で、
 あなたはやっぱり何かを期待していたのよ。」
香澄は真奈美にもきちんと聞こえるように、話を続けた。

「ねえ、あのお兄ちゃんたちとお風呂に一緒に入るのって、
 そんなにいけないことなの?」
「そういうことじゃないの。真奈美ちゃん。
 男との人と、一緒にお風呂に入るっていうことがどういうことだかわかってる?」
「うん。わかってるよ。
 一緒に身体の洗いっこをしたり、ギュってしたり、
 舐めたりした後に、セックス……。」
「真奈美ちゃん。あのね。お風呂に入るって言うことは、
 服を脱ぐって言うことでしょ?」
「うん。真奈美、お洋服着たままお風呂に入ったことないよ。」
「つまり、その……。裸を見せるって言うことなの。」
「うん。わかってるよ。」
「身体の洗いっこも、舐めっこも、普通、そう簡単にはしないものなの。」
「うん……。」
「ましてやセックスなんて、誰としてもいいようなことじゃないのよ。」
「うん。わかってるよ。やだなあ。お母さん。
 真奈美、そんな、誰とでもいっしょにお風呂入ったり、舐めっこしたりしないし、
 セックスだって、ちゃんと相手を選ぶし。」

(良かった。真奈美はちゃんとわかっている。)
香澄は男女が一緒に風呂に入ることがどういうことなのかをあえて話すことで、
真奈美の認識を確かめたかったのだ。
(真奈美も、何も考えずに、手あたり次第、男を漁るような子ではないのだ。
 わたしの若いころなんかに比べたら、よっぽどしっかりしている。
 もしかしたら男を見る目だって、わたしよりもはるかに上なのかもしれないわ。)
そう思いつつも、香澄はまだある心配事を真奈美に伝えた。

「だって真奈美は今まで敏明君と、敏明君に関係のある男の人しか……。」
「うん。だから、この前の真奈美デイの時、
 としパパとお父さんと、3人で約束したんだよ。
 人数のこととか、相手のこととか。
 だから、あのお兄ちゃんとするのはまずいのかなって、
 真奈美、心配だったんだもん。」
「人数はともかく、あのお兄ちゃんが悪い人だったらどうするつもりなの?」
「悪い人じゃないから、一緒にお風呂に入る約束したんだよ。
 真奈美、ちゃんとわかってたもん。あのお兄ちゃんが悪い人じゃないって。」

「香澄。真奈美の直感というか……。
 男を見る目に間違いのないことは、ボクも征爾さんも同じ意見だ。
 君だって本当はわかっているんだろ?真奈美の選んだ男に間違いはないと。」
「……。」
(夫は、わたし以上に、そしてわたしよりも早くから、
 真奈美の本質をしっかりと見抜いていたんだわ。
 そして、一時の感情や欲望だけに流されてもいないんだわ。)
案の定、次の夫の一言は香澄の心配を一気に吹き飛ばした。

「大丈夫。そのことも確かめたくて、さっきは混浴にお邪魔したんだ。
 身体も心も、素晴らしいものの持ち主のようだ。
「あなた……。」
「君だって、それがわかっているから抱かれたいと思ったんだろ?
 しかも、史恵さんとの約束があるにもかかわらず、
 真奈美を差し置いてでも、抱かれたいと考えている。
 それが、あの青年が悪い人ではないという何よりの証拠さ。」

(史恵との約束があるにもかかわらず……。そうだわ。
 わたしはそういう女なんだわ。 
 あれこれ画策しても、夫にはちゃんと見抜かれてしまう。
 もうやめよう。自分を偽ったり、夫を欺こうなんて……。
 ううん。夫だけじゃないわ。真奈美にもすべてお見通しなんだわ。)


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