思うことを吐露し合う-4
「瑠璃子夫人も諦めムードだったよ。僕を犯し尽くせない、ってね。つまり、射精まで追い込むには、体力が続かないんじゃないか?って」
運転を続けるには、芳恵のフェラチオが心地よ過ぎた。森林公園の駐車場入り口が見え、僕は芳恵の下の心地よさに耐えながら、何とかそこに駐車した。
ちゅぽんっ、と音をさせ、芳恵が口に含んだ僕の勃起を束の間開放する。彼女の唾液と僕の鈴口から滴る粘液で濡れた亀頭を手で包み、ゆるやかにしごきあげながら、ささやくように言った。
「レイプにはならなかったな。僕は瑠璃子夫人に提案したんだ。縄を解いてくれたら、僕が好きなように動いて、最後までできるよ、って。あの人、本当に僕に射精して欲しかったんだろうな。一瞬、僕が逃げ出すんじゃないか?って戸惑っていたけど、結局僕の云う通りにしたんだよ」
「ふふふ、それで?それで?」
くちゃくちゃと音を立てて僕の勃起を包んだ手を上下する。目を大きく見開いて、僕の口元を見つめながら、僕が次に何を言うのか心待ちにしていた。
「よ、芳恵・・・。ま、また口に含んでくれよ・・・」
「ダメよ。まだよ?だってアナタが話し終えないうちに、アタシの口の中に出しちゃいたい、って思っているでしょ?」
図星である。僕は正直、瑠璃子夫人の代わりに芳恵のお尻に挿入して果てる様を思い描き、心地よい芳恵の口の中に吐き出したかったのだ。
「・・・話し終わったら、いいよ?アタシの口に出しても。また呑んであげる」
芳恵にそう即されて、僕は話し続けた。
「瑠璃子夫人、ああ見えて、オッパイもお尻もボリュームあるんだ。どうやら若いオトコのために、外科手法で大きくしているらしい」
「ふふふ、そうなのね?やっぱりアナタ、お尻もオッパイも大きい方がいい?だったらいいよ、アタシも手術したって。ちょっぴり怖いけど」
「い、いいよ、芳恵は芳恵で。手術しなくても十分大きいし、揉み心地や触り心地が夫人とは雲泥の差で、芳恵の方がいいんだ。作り物、って夫人の擦りこみがあるかもしれないけど、僕はホンモノの方がいいよ」
「あら、嬉しっ」
そう言ってケラケラ笑い、僕を口に含んで舌を回し、亀頭を刺激した。だが、すぐに顔を離し、耳をそばだてて僕の話を待つ。どうやら彼女は本気で、僕が話し終わらないと、その心地よいフェラチオを続けてくれないらしい。
「オッパイとかお尻が大きいからいい、っていうことじゃないんだ。瑠璃子夫人のお尻は結構迫力がある。特に彼女が四つん這いになり、僕にお尻を突き上げ捧げた時は、ね」
「うふふ、じゃあ、アナタ・・・?無理矢理のアナルセックスじゃなかったのね?」
「そ、そうなんだ。芳恵を前にして言うべきじゃないとは思うけど、僕、夫人のアヌスの締め付けが、すごく良かったんだ・・・」
「じゃあ・・・」
芳恵がまた、僕の亀頭にちらりと舌を馳せた。その時、僕らと同じお愉しみをしようとしているのか、車が一台公園駐車場に入ってきた。ライトが一瞬、車内の僕らを眩しく照らす。鈴口から溢れた粘液が芳恵の舌先にまとわりつき、糸を引いているのが見えた。生殺しだ、と僕は思った。
芳恵は、じゃあ、と言うなり、ニヤリと笑う。
「アタシともしてみる?」
「な、なにを?」
まさか、と思った。
「んふ、決まっているじゃない。ア・ナ・ル・セ・ッ・ク・ス・・・。アナルセックス、を、よ?」
「え?え?え?・・・いいの?」
「いいわよ。アナタ、アタシとしたいんでしょ?」
僕は芳恵の誘いに、心の底から驚いていた。今まで僕は、彼女にどう、アナルセックスしたいんだ、と切り出そうか迷いに迷っていた。
言った途端に僕らの間に冷え冷えとしたものが流れ、僕は実家に帰らざるを得ない事態を引き起こすんじゃないか?しかし、彼女のお尻の穴でセックスをしてみたい。でも、どう切り出せば?そんな思いの堂々巡り。それをまさか彼女の方から切り出してくれるとは・・・。
僕はいきなり彼女の肩を掴んだ。押しのけて、彼女をスーツパンツを脱がしてしまおう、と躍りかかろうとしたのだ。
「あはっ、ま、まだよっ!気が早いっ!」
芳恵が珍しく、僕を押しのけた。狭い車内では、素早く自分と僕のカラダの間に足を差し入れた、芳恵の方に分があった。
「ふう、ふう、ま、まだよ。させてあげるけど、アナルセックスは準備が必要なのよ」
芳恵が肩で息をして、それだけ言うとニコリと笑う。
「じ、準備?」
「そうでしょ?お尻の穴よ?キレイにしないと。お腹の中のをキレイにした後じゃないと、アナルセックス、させてあげられないじゃない?」
「そ、そうなの?で、でも瑠璃子夫人は・・・」
「彼女はきっと準備してたのよ。アナタと最初からお尻でもセックスするつもりだったのよ」
「で、でも、瑠璃子夫人は・・・。アナルセックス、久しぶりだ、って言ってたんだけど・・・?」
「久しぶりかもしれないし、しなかったかもしれないけどね、準備はしていたと思うよ?」
そう言い切る芳恵に、僕も何となく同調した。考えてみれば、確かに、夫人のお尻に挿入した後も、僕のペニスにはヘンなものが付いていなかった。芳恵の云う通り、夫人は準備していたのかもしれない。