口淫の夢心地-1
「ね?もう一回する前にさ、アナタ、フェラして欲しがったじゃない?・・・してあげよっか?」
「え?い、いいよ・・・。セックスしたい」
「遠慮しないの」
芳恵はそう言うが、遠慮したわけじゃなかった。僕は彼女とセックスし、芳恵が今や僕のモノであると再確認したかった。
ところがである、残念ながら今は主導権は芳恵にある。
芳恵はニコリと笑い、
「アタシはさ、アナタに、オンナってどういうものかもっとよく知ってもらいたいんだ」
と、謎めいたことを言う。いや、僕にはなぜ、芳恵がそう言ったのかわかっている。彼女は暗に、今日のふたりの密事こそ、すべてが初体験だ、と言いたげだった。
彼女が僕の腰から降りた。ベッドからも降り、床に膝立ちになる。そして、とうとう彼女はこういった。
「こっちに来て。ここで座るの」
「えー?でも・・・」
「・・・嬉しいのよ。アナタの初めてのオンナ、なんでしょ?」
空とぼけようとする僕に、彼女はにこやかに畳みかける。
「・・・恥ずかしいことじゃないわ。誰だって、初めてのことはあるもの。アタシ、アナタの初めてのオンナ、そうでしょ?」
そこまで言われてはもう、認めざるを得なかった。だがさすがに恥ずかしい。芳恵から目を逸らし、コクリと頷くと、
「うふふ、やっぱりね。・・・だから嬉しいの。アタシがあなたの初めてのオンナ、ってことが。だから、気持ちよくなって欲しいんだ。・・・はい、ここ。座って」
と、満足そうに言う。仕方なしに僕は、ベッドの端に腰かけた。