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真奈美の性春
【学園物 官能小説】

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鈴木家での出来事 1-1

話は真奈美たちが旅館に到着する前にさかのぼる。

鈴木家では征爾と田辺、二人がじっと向き合っていた。
様々な条件については今までに何度も議論を重ねてきた。
今日はその最終的な判断を下す時なのだ。
結果は、単純に、イエスかノーのどちらか。
つまり、征爾と田辺が共同で事業を立ち上げるか、あるいは見送るかのどちらかだった。

実は、香澄が鈴木家を訪れた時に田辺が語った征爾とのいきさつや事の顛末には、
かなりの真実が含まれていたのだ。
具体的には征爾が中心となって開発した媚薬を販売しようというものだった。

話の争点は販売ルートや価格と言った具体的な事柄だった。
征爾はそのほとんどを田辺に任せるつもりだった。
研究や開発には興味があるが、金もうけにはほとんど興味のない征爾だったのだ。


「征爾。お前、本当にいいのか?金に関わる部分はすべてオレに任せるなんて。
 少しは自分も儲けようとか、思ってはいないのか?」
「ああ。何度も言うように、わたしはそういうことが苦手でね。
 研究に没頭している方がどれほど楽しいか。
 研究資金の提供だけで十分だ。」

「……。これ以上の話し合いは無駄のようだな。」
「ああ。わたしの結論は変わらない。」
「……。まったく……。せっかくの金儲けを……。
 わかったよ。全くお前は変わらないな。」
「田辺……。」
「わかった。じゃあ、商売の方はオレに任せろ。
 共同開発者としての報酬は保証する。」

二人は手を握り合い、笑った。
「じゃあ、そういうことで。
 今、家族の者を呼ぶ。田辺。君も……。」
「ああ。征爾に紹介したい娘も連れてきた。
 もちろん、妻のことは紹介するまでもないがな。」
「明日香……。何年ぶりだろうな。彼女と会えるのは。」
「おいおい。今さらやめてくれよ。やっとのことでオレのものにしたんだから。」
「ああ。もちろん、彼女次第さ。」
「おいおい。まあ、それも成り行き次第か。」
「ああ。人の気持ちにカギをかけることはできないからな。」
「まったく。相変わらず、征爾の人づきあいというか、考え方というか、
 とにかくついていけないよ。
 ついこの間はよりによって、レイプまがいに家族を犯すふりをしてくれなんて、
 普通じゃあり得ないオーダーだぜ。」
「何か不満でもあるような口ぶりだな。最高だったろ?」

わずか数日前の出来事であるにもかかわらず、田辺は遠くを見つめる目になった。
「ああ。征爾の奥さん、麗子さん。それと娘の紗理奈、美奈子。
 おまけに客人の香澄っていう女も最高だったな。」
「そう言うだろうと思っていたよ。」
「彼女はいったい、どういう存在なんだ?」
田辺は膝を乗り出してきた。

「今日の話次第では、田辺一家にも紹介するつもりでいたのさ。
 鈴木家と田辺家の絆ができたなら、当然、生野家もその仲間となるのだから。」

「生野……。生野香澄って言うのか。そうか。じゃあ、彼女にもいずれ会えるんだな。」
「ああ。会えるどころじゃない。田辺が自由にすることだって可能さ。」
「オレの自由?この前みたいなレイプか?」
「それがお好みならそれでもいいが……。
 彼女はもうお前の身体も知っているわけだ。
 まあ、目隠し状態だったから、どんな印象を持ったかはわからないがな。
 ただ、我が家でのお前を見て、お前の身体に興味を持ったのは確かなんだからな。
 チャンスがあればぜひ、と言っていたくらいだ。
 まあ、確かにレイプ願望も兼ね備えてはいるから、
 どんなシチュエーションでも大丈夫だとは思うがね。」

田辺は唇に指を当て、片目をつぶった。
まだ妻には聞かれたくないということなのだろう。

田辺が声をかけて間もなく、田辺の家族がリビングに入って来た。
「この度は主人がいろいろとご迷惑をおかけします。」
そう言って征爾に挨拶したのは、田辺の妻である明日香だった。
その後ろから入って来たのが、田辺の娘、未来(みき)だ。
そして未来よりも首一つ高いのが、田辺の息子、未来の兄である将来(まさき)だ。
「二人とも、ご挨拶なさい。」
「初めまして。将来です。今年21になります。」
「こんにちわ。未来です。17歳です。高校生です。」
「いや〜。良くいらっしゃいました。
 お父さんとは大学時代からの仲でね。
 一緒に勉強したり研究したり、時には一緒に遊んだり、でした。」

「征爾おじ様。一緒に女を抱いたり、でしょ?」
未来、と紹介された娘がはっきりした声で尋ねてきた。
「おや、そんなこと、誰に聞いたのかな?」
「母が言ってました。母も、何度もいかせてもらったって。」
「……。」

「未来。ご本人を目の前にしてそんなこと言わないの。
 奥様だって聞いてらっしゃるのよ。ご迷惑でしょ。」

「ご迷惑なんてとんでもない。」
そう言いながら入って来たのは麗子だった。
「奥様。うちの人が学生時代、ずいぶんご迷惑をおかけしたようで。
 今回は、よろしくお願いします。」
「あ、いえ、こちらこそ。」

母親同士の挨拶をまどろっこしいと感じたのか、未来がどんどん話しかけてくる。
「父よりも征爾おじ様の方がテクニックは上だったと母はいつも言ってます。」

「未来。何を言ってるの。」
慌てる母親を無視して未来は次々に母親の秘密の暴露を始めた。


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