システム導入-3
西園寺と第一秘書は
とある医療機関へと移動する。
医療機関には九州の各県知事が
集まっていた。
西園寺が知事たちに
話し始める。
西園寺:
「皆さんにお集まり頂いたのは
先日から少子化対策大臣より
周知があったように
我が社のマッチングダイブ導入に
あたって
先ずは皆様にご体験を
して頂きたく思います」
唯一女性である
熊本県知事が西園寺に対して
声を荒立てる。
熊本県知事:
「西園寺さん!このシステムには
納得がいきませんわ!
必ず国民の反対もありますし
今後の選挙に
勝てる気がしませんわ!
皆さんはどうお思いなのですか?」
各県知事は選挙の事を
出されたので
不安をあらわにして
それぞれが喋り出す。
西園寺:
「皆さん!お静まり下さい!
その件につきましては
大臣と共に
対策を打っております。
このシステムはよりクリーンに
安全に素晴らしい物になります
ご安心下さい!
間違いなく導入させた知事として
歴史に名を残すでしょう!
先ずは体験して頂いてから
皆さんのご意見を
お伺いしたいと思います」
福岡県知事:
「その体験内容は監視されたり
しないのですか?」
西園寺:
「それもご安心下さい
全身スキャンによるVRですが
実際には通常の
プライベートVRです。
プライバシー内容を監視する事は
出来ません!
個人の恋愛に他人が関与する事は
ご法度ですよね」
第一秘書:
「社長…ご準備を…」
西園寺:
「うむ、それでは皆さん!
体験デモンストレーションの
準備が出来ました!
それぞれの病室にご移動下さい!」
知事たちは
自分の名前が記載された
カプセルルームに入っていく。
AIの指示通り服を脱ぎ
カプセルに入り
マッチングダイブに
ログインしていく。
西園寺:
「河合君!熊本県は
抜かり無いな?」
秘書:
「はい、ホスト狂いの情報は
間違いありませんので
好みのホストを二人ほど
送り込んでいます」
西園寺:
「よし!録画も頼んだぞ
私は所長の元に戻るとしよう
君も終わったら合流しなさい」
秘書:
「畏まりました
ありがとうございます」