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透明な炎
【女性向け 官能小説】

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-1


「なに泣いてんだよ」

優しく頭を抱え込んで、そのまま髪をなでる。
同僚じゃない、オンナとしての扱いに戸惑って離れようとしたのに
再び武藤は自分の肩に引き寄せた。

「涙が乾くまでこうしとけ。泣き顔他の奴に見せたくない」

そう言うと、周りには何事もないのを装うようにゆっくりとお酒を飲みだした。

コクッとお酒が喉を通るのを感じ取れるぐらいぴったりとくっついて
私の涙が武藤のシャツに浸み込んでいくいく。

楽しい1日だったから泣きたくなんかないのに。

それでも涙は止まらなくて
ぐずぐずやってる私に苦笑いをして

「何が悲しいのか知らないけど、お前このまま帰って一人になれる?」

ほんの少し私を離して親指で私の両眼をアッカンベーさせる。

涙で赤くなった目でにらんでも
武藤は苦笑いをしているだけで

「俺が無理だわ。お前を一人に出来ない」

そう言うと、再び自分の肩に私を抱き寄せて
お会計をした。

「私の分〜」

武藤の肩でそう言うと
「あ?安西、俺と居て払ったことないだろ」
意地悪くそう言うから
「ごちそうさま」
といつも通りの言葉を発した。

「いーえ」

そう言って笑うと

「ほら行くぞ」

と私の手を握って店を出た。





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