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透明な炎
【女性向け 官能小説】

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恋に落ちるのなんて一瞬だ―――

ううん。

自分が気がつかないだけでずっと好きだったのかもしれない。
数多い同期の中でも同じ海外に配属されて
ヤツの仕事ぶりは誰よりも見てきた。

お互いに仕事の愚痴を言い合って、それ以上に高めあって来た。
武藤の仕事ぶりをすごいと思って、つまった時は意見を聞いて私を引き上げてくれた。

奥さんがいるからと、封じ込めてきた思いはずっと恋だったのか・・・

自分自身の隠してきた気持ちに嘘がつけなくて
恋だと自覚したその瞬間に
手をつないでいる男の奥さんに嫉妬して、自分に嫌気がさす。

この恋心は、悟られちゃいけないし
絶対に表に出しちゃいけない。

「帰れる」

出来る限りハッキリと言ったつもりだけど
少しだけ前を歩く武藤が聞き取れたのか分からない。

けど、ゆっくりと振り向いて私を見つめる。
このオトコは私の言葉を拾うのが上手くて
私は自分の心さえ見抜かれるんじゃないかと目をそらした。
そんな私に

「俺がお前を一人に出来ないんだけど」

優しくて、残酷な言葉を私に投げかけた―――



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