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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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思いがけない出来事 2-5

「どの部屋にカメラがセットされているかまではよくわからないけれど……。
 地下室のカメラ映像が編集できるのは、地下室にあるサブルームよ。」
「例の地下室ね。」
「そう言えば、1階のほとんどの部屋の床には、
 地下室へ通じる階段が備え付けてあるようなことを、
 この家が出来上がった時に聞いたような気がするけど……。」
(やっぱり。思った通りだわ。
 そこを通って征爾この部屋にたどり着いたに違いないわ。)

「ねえ。この部屋にも、どこかの畳に仕掛けがあって、地下室へ行けるんじゃない?」
香澄はあのボタンを押したくなる気持ちを抑えながら言った。
「でも、どこだろう。そんな仕掛けがある畳って……。」

部屋の中を探すふりをしながら香澄は問いかけた。
「ねえ、そのサブの部屋ってどんなものなの?」
「メインの部屋にセットされたカメラの映像を、
 セレクトしたりズームしたりできるスイッチャーやモニターがあるの。」
「じゃあ、そこへ行けば、もしかすると、リビングの様子がすべて筒抜け……。」
「お母様や紗理奈の様子も、全部見られるっていうわけね?」
「ええ。きっと、そんなシステムになっていると思うの。」
「どこだろ。隠し階段に続く畳って……。」

待ちきれなくなった香澄は、例のボタンを指さして言った。
「ねえ、あのボタン、何かしら。」

香澄が指さした場所のボタンを美奈子は押してみた。
すると、さっきのように畳の片側が持ち上がる。
畳を押し上げてみると、床板の部分には隠し戸があった。

隠し戸を開くと、案の定、階段が見つかった。
さっき、征爾が使った階段に違いない。

香澄は美奈子のあとに続いて階段を下りて行った。

「ほら、やっぱり。ここが地下室の入口なんだわ」
「今更ながら凄い作りだわ。それぞれの部屋から地下室へ行けるなんて。」
「わたしたちが知らない隠し部屋とかもありそうな気がしてきてた。
 お父様、いったい何を考えているのかしら。」
「でも、それが役に立つときもあるってことが証明されたのよ。」

美奈子は地下室のサブルームへ入り、モニターのスイッチを入れた。
「やっぱり。カメラのセレクトスイッチが前よりも増えている。
 え?嘘……。これって……。」
美奈子が黙って指さすスイッチを香澄はじっと見つめた。
【地下室 メイン】【地下室 サブ】【リビング】【寝室】【バスルーム】
【2F S】【2F М】【2F T】……。
これらはおそらく鈴木家の家の中の主要な場所。
そして紗理奈、美奈子、敏明の部屋のことだろう。

そして新たに加えられた【和室】のネームプレートが貼られた一段下に、
さらに新しく加えられたと一目でわかるスイッチがあった。

【I リビング】【I 寝室】

「I リビング。I 寝室……。この、I(アイ)って、なんだろう……。」
「何かのイニシャル?」
「I?えっ?まさか……。」
「ええ。そんな気がするわ。」
「ねえ、試してみる?」
「そうね。」

美奈子は【I リビング】のスイッチを押した。
モニターの画面が一斉に暗転し、数秒後、
それまでとは全く別の場所の映像が映し出された。
香澄にとっては見慣れた、香澄の家のリビングだった。

「やっぱり……。」
「あれは……真奈美……。」
「お父様は……やっぱりいないわ。」
「そうね。まだ戻ってらっしゃらない。」
「やはり、来たんですね?お父様。」
「そりゃあ娘の一大事ですもの。
 たぶん、この家の映像を見ていて、
 美奈子ちゃんの一大事に、田辺さんが気付く前に、うちを出たんでしょ。
 それでなければ、あんなに早くこちらの家に着くはずないもの。」

「お父様……。」
「あ、でも、お父様が来たことは秘密。美奈子ちゃんには黙っていて欲しいって。」
「???」
「その方が美奈子ちゃんがいろいろとやりやすいだろうって。」
「そうですか。お父様、何もかもわかってらっしゃるんですね。」
「真奈美の様子も気にはなるけれど……。
 娘の行動を盗み見するみたいで気が引けちゃうわ。
 それに、潤一君と敏明君と、うちの人と、3人相手に楽しそうだったし……。」

「香澄さん。」
「どうしたの?」
「ごめんなさい。お父様は決して香澄さんの家を盗み見しようと思って、
 カメラをセットしたわけじゃないと思います。」
「やだ。そんなこと、思ってないわよ。
 それに、これをセットしたのは、きっとうちの人だわ。
 もちろん、征爾さんと相談の上のことだろうけど。」

「でも、わたしたちの部屋まで監視していたなんて、ちょっとショックです。」
「美奈子ちゃん。これってね。監視なんかじゃないと思うのよ。」
「えっ?でも、わたしは少なくとも、こんなものがあるなんて知らなかったし。
 やはり覗かれていたっていう感じがします。」

「お父様が、美奈子ちゃんや紗理奈さん、敏明君の部屋にカメラを付けたのは、
 きっと、3人の成長の記録を残すためだわ。
 性生活のスタートは、普通、リビングとかじゃないでしょ?」
「自分の部屋、ですよね。」
「そうよね。だから、そのためにあなたたちのお部屋にカメラを付けた。」
「でも、なんでトイレまで?
 お父様にそんな趣味があったってことですか?」
「あら、美奈子ちゃんはおトイレで、オナニー、したこと、ないの?」
「えっ?オナニー、ですか?トイレで?」
「ええ。トイレの方が、自分の部屋よりも、色々なものが試せるんじゃない?」
「……。」

「例えば、野菜とか、筆記用具とか。
 だって、すぐに洗えるもの。
 覗かれる心配もないし。」
「な、なんで香澄さん、そんなことまで……。」
「やだ、自分の体験を話しているだけよ。」
「香澄さんの実体験、なんですね。」


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