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アイドリング2ndシーズン
【フェチ/マニア 官能小説】

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アイドリング2ndシーズン-6

チャプター6



 友里は緊張のあまり金縛りに遭った。初対面でアダルト作品のオススメを訊かれても、どのように対応するべきなのかわからない。それは自分の性癖を告白するのと同等だからだ。

 それでも友里は気持ちを切り替え、棚の最上段にあるセクシーなパッケージたちを眺めると、そばにあった踏み台を持ってきてそこに片足を乗せた。もう片足も上げ、身長が低いので背伸びをする。

「素敵な作品ばかりで迷ってしまいますよね。ええと……」

 DVDを選んでいる振りをして友里が背後をチラ見すると、男性客がスカートの中をのぞいていた。目尻を垂らして穴が空くほどじろじろ見ている。

 嫌だなあと思いながらも友里はスカートの後ろを押さえることもなく、好みのアダルトDVDを物色する。

「これなんかどうですか? あくまでもあたし個人の意見ですけど」

 友里が手にしているのは、『淫らなアルバイト、面接で辱しめを受けて精神崩壊、失神寸前の連続アクメ』というレイプ作品だ。

「こここ……こういうのが、ててて……店員さんは好きなんですか?」

 男性客は、どうやら友里のことをレイプ願望が強い女の子だと思ったようだ。

「ちょっとくらい非現実なほうが、気分が盛り上がると思うんですよね。たとえば、家事と育児に追われる主婦が刺激を求めて露出をする、とか」

「ああ、なるほど。うん、わかります。いやあ、勉強になるなあ」

 男性客は前屈みになって自分の股間を手で押さえている。

 この人にならエッチなDVDをたくさん借りてもらえるかもしれない、と友里はその時ひらめいた。そうすればお店の売り上げも右肩上がりに、なんて妄想までする。

 散々妄想をふくらませて気がつくと、友里は数人の男性客に取り囲まれていた。無数の目が友里の胸や太ももに向けられている。本能のおもむくままにさまようゾンビの群れだ。

「おい、パンツを見せろ」

 群れの中の一人が言った。触発されたほかのゾンビも「パンツ、パンツ」と加勢する。

「あの、ここはそういったお店ではないので、ご希望には沿えません……」

 ミニスカート姿の友里は後ずさる。商品棚が背中に迫り、もう後がない。絶体絶命のピンチだ。

「ちょっとでいいからさあ、お姉さんのパンツ見せてよお、ねえねえ」

「やめてください、困ります……」

 もう逃げられないと悟った友里は仕方なくその場にぺたんと座り込み、スカートの裾を手で伸ばしながら片方ずつ膝を立てると、初々しいM字開脚でランジェリーの花柄刺繍をのぞかせた。


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