救援-2
捜査課に戻ると、病院の部下から連絡があり負傷した捜査官は、頭に傷を負っているものの大事は無いとの事だった。咲良はホッとして安心する。
愛梨を安全な場所に移送出来たし、今日は早目に部下達を帰そうと思った。だが、逮捕した"大男"から爆弾証言が出て来たのだ。大男が司法取引を条件に証言をしたいと言って来たのは、咲良が帰る前で正直期待して無かった。
大男は咲良を見ると、
『あんたを指名したんだ、信用出来そうだから。』
と言い、
『俺と兄貴の罪を軽くしてくれるなら、大事な事を話す。』
と言ってくる。咲良は、
『証言内容に依るわね。』
と言うと大男は、
『俺達の組織には、偉い人が関係してるんだ。』
と言う。咲良が、
『偉い人?もっと具体的じゃないと判らないわ。』
と話すと大男は、
『ほら、何とか大臣やってる人。テレビとか出てるよ。』
と言う。咲良は、
『ええ!現職の大臣!』
とビックリする。大男は、
『そうだよ。』
と自慢気に言う。咲良は、
『証拠は、あるの?』
と聞く。大男は、
『有るよ、兄貴のスマホ。』
『例のSDカードにも入ってるかも?』
『兄貴が大臣の人との話しを録音したんだよ。』
と打ち明ける。咲良は、驚愕しすぐにスマホ、SDカードを調べさせた。