職場での放蕩-2
桜井は、カートのビニール製の覆いを掛け、カートを廊下に出していく。咲良は、小声で何処に行くのか桜井に聞くと、エレベーターの建物案内図で5階が会議室が多いので、空いてる部屋があるだろうと答えた。
桜井は、廊下を進みエレベーター入口から乗り込み、5階へと降りる。咲良は、またドキドキして5階で監視カメラ担当の職員が、桜井を待ち構えているのではと思った。職員は、おらず咲良は安堵した。
桜井はこの階の自販機の有る、休憩所に行くと咲良に話し掛ける。
『会議室が空室だと、どうやって判る?』
と桜井が聞く。咲良は、
『ドアのプレートが空室となっているのと、その下の利用予約表の欄を見て。』
と少しカートの覆いをズラして咲良が答える。休憩所に監視カメラは無い。咲良は、
『急に予定が入る場合も有るから、予定表だけじゃ判らないわ。』
と言う。桜井は、
『一般にこうゆうオフィスの清掃の場合、空室から掃除していく。』
『そこに入る事は、怪しまれ無いだろう。』
と言うと休憩所を出て廊下に進む。会議室の表示の有る部屋のプレートを確認していくと、桜井の足が止まる。プレートは、空室となっており予約表は、午後には予定が無い。桜井は、ドアを開け中にカートを進めた。