思いがけない待ち伏せ-6
「こことここ。この部分は、地肌が見えてなきゃ意味がないからな。
おい、大輔。上手にカットしろよ。
お嬢さん、じたばたするんじゃないよ。
血まみれの女の身体なんか触りたくもないからな。」
田辺は紗理奈の両乳房と股間の部分のラップを印をつけるように少しだけ削ると、
そのまま大輔にカッターをわたし、香澄の方に近づいてきた。
「お客さん。放っておいて申し訳ない。
せっかく来ていただいたお客様だ。賓客としておもてなしさせてもらうからな。」
田辺が近づくとそれまで香澄の身体を触っていた礼二はさっと場所を空けた。
「ほう。長くてきれいな髪だ。スタイルもなかなかじゃないか。
年のころは40代。いや、まだ30代、かな。
その怖い目つき。いいねえ、もっと睨みつけてみる。」
田辺は香澄の長い髪を掴むと、左右に大きく振った。
香澄の細い身体が左右に大きく揺れ、香澄はバランスを崩しそうになる。
「香澄さん。もっと足を広げた踏ん張ってないと、床に倒れちまうぜ。」
床に倒れたところでジ・エンド。若い男二人が襲い掛かるっていうのはどうだい?」
「な、何を馬鹿なことを言ってるのよ。わたしは何も関係ないでしょ?}
「ああ。確かに何も関係ない。何も関係のないあんたまで巻き添えになって、
犯されまくった、となったら、
さすがの征爾さんも反省するんじゃないかと思ってね。」
香澄の頭のどこかでは、
何とか麗子たちを助けたい、征爾の力になりたいという気持ちがあったのは確かだ。
その一方で、やはり関係のない自分が巻き添えを食らうのは最悪だとも考えていた。
どうかしてこの場を逃げたかった。
田辺の力は思いのほか強く、
髪の毛がすべて抜けてしまうのではないかと思うほどだった。
香澄は今までに経験したことのない暴力的な行為に翻弄されながら、
その一方で、この3人の暴漢たちのボスである田辺が、
ようやく自分に関わり始めたことに、喜びにも似た感情を抱いていた。
(そうよ。今までわたしを若い奴らに任せていて……。
やっとボスのお出ましっていうわけだわ。)
香澄は田辺に振り回されながら部屋の中を見回した。
美奈子はまだ双頭バイブオナニーに夢中になっている。
香澄がこの部屋に入ってきてからどのくらいの時間がたっただろう。
美奈子はそれよりもかなり前からああやってバイブオナニーをしていたに違いない。
暴漢たちに強制されているという意識さえ今ではなくなっているのかもしれなかった。
麗子も香澄が来る前から田辺に責め立てられ、
香澄が部屋に入ってからは大輔の激しい突き上げで気を失い、今も床に伏せたままだ。
たとえ気が付いても、もう男たちに逆らう気力も体力も残ってはいないだろう。
紗理奈はラップでグルグルに巻かれ、ベッドの上に転がっている。
紗理奈の上に馬乗りになった大輔が局部の部分だけを切りとろうとしていた。
男たちの狙いは明らかだった。
ラップに巻かれ身動きのできない状態の紗理奈を、
穴を空けた部分から弄ぼうというのだろう。
床にはさっき紗理奈がこっそり連絡をしようとして見つかり、
取り上げられたスマフォが転がっている。
(あれを何とか手に入れて……。そうだ。)
香澄は田辺が髪を振り回したタイミングに合わせ、スマフォの方に向かって転んだ。
「チッ。ちゃんと踏ん張ってろって言っただろう。
若い男が襲い掛かるぞって……。」
そう言った田辺が大輔と礼二を呼ぼうと後ろを向いた。
いつの間にか礼二は、
美奈子の股間の双頭バイブを抜き差ししながらペニスを咥えさていた。
大輔はようやく空いたラップの穴に自分のペニスを差し込もうとしている。
「なんだ、2人とも夢中でお仕事中か。
全く、若いもんは肝心の時に役に立たないもんだぜ。」
田辺はそう言いながら香澄の元を離れ、リビングのカウンターへと近づいていった。
「しかし、この家には何でも揃ってるなあ。」
そう言いながら田辺は戸棚からワインを見つけ出し、グラスに注いだ。
さすがに田辺の疲れたのだろう。
そのままカウンターに座り、大輔と礼二の奮闘ぶりを眺め始めた。
運良く、紗理奈のスマフォは床に身を投げ出した香澄の腰の下にある。
(チャンスだわ。今のうちに……。でも、まさか通話はできないし。
メール?ライン?なんでもいいわ。征爾さんに連絡を取らなくちゃ。)
そうは言っても、腰の下にあるスマフォを取り出し、
3人の男たちに気づかれずにメールなど打てるだろうか。
さっき、紗理奈が誰かしらと連絡しようとして見つかって、
今まさに酷い目に合っているのだ。
いくら客とはいっても、この男たちが、自分だけを特別扱いなどするはずもない。
紗理奈と同じように叩かれ、自由を奪われたうえで、
3人の男たちの慰み者になるのだろう。
(手足の自由を奪われ、次々に3人の男たちの犯されていく。
次々?ううん。同時かもしれないわ。
男たちはすでに麗子のことをさんざん弄んでいるもの。
もしかしたら、麗子が、アナルやフィスト、
それだけじゃなく、
二穴ファックが可能な女だということに気づいているかもしれない。
その勢いでわたしにも迫ってくるかもしれない。
見ず知らずの3人の男たちがわたしの身体に手を伸ばしてくる。
そして3本のペニス。
ああ。とんだとばっちりとは言え、
麗子たちがされたのと同じような容赦ない責めが、
男たちが満足し、飽きるまで行われるんだわ。)
香澄は腰の下のスマフォに手を伸ばし、しっかりと握りしめると、
それを手にしたまま立ち上がった。