願いは伝わる-1
直美は立ち上がると、ひとけを気にしながら建物に向かって歩き出した。
建物が近づくにつれ、昼間の興奮が、身体を震わせた。
入口前に立つと、やはり男子の方に入る勇気が出ず、昼間と同じ入口を選んだ。
昼間は薄暗く、怖いとさぇ思ったが、暗闇の中に照らし出された中は、
意外と明るくてビックリした。
しかしこの独特の異臭には慣れないと思った。
直美は、足早に入り慣れた一番奥の個室を目指した。
ドアを閉めると、直ぐに鍵をかけた。
個室に入ると、昼間には感じなかった異臭と異様さを感じた。
なんとなく直美を刺激するような男の匂いだ
「やだ?ナンダか凄く興奮するぅ」
直美は、興奮しながらも落ち着かなさを感じ便器の蓋の上に腰掛け辺りを見回した。
下品な落書き・・・卑猥な言葉・・・
壁のあちこちに書き込まれている。
???・・??
直美は、真新しいトイレットペーパーがちゃんと用意されていることに気づいた。
何気なくペーパーのカバーを動かしてみる。
・・・バサァッ!・・・
白い数枚の紙が束になって足元へ落ちた。
「何これ?」
直美は、汚そうに紙の端を二本の指でつまみ上げると、裏表を確認するように見た。
表を見て直ぐにそれが、ポラロイド写真であることが判った。
男は、声を上げて思わず、口に手を当てた。
「あぁぁ女神様ありがとうございます・女神様ありがとうございます」
あの人が、入るのを見届けて、そう何度もつぶやきながら、
男は手を合わせていた。
しばらく男は、その場で興奮に身体を震わせていたが立ち上がると、
ゆっくりとあの人がいる建物へ向った。
「可愛らしい男の子」
直美は、一枚目の写真を見て思わず声を漏らした。
全身が写っている、背は低そうだが、幼そうなクッキリ二重の綺麗な顔をしている。
「いやらしい子ねぇ」
二枚を見て直美は、そうつぶやいた。
下半身を中心に撮っている写真だが何も着ていない。
小さめだが、男の機能を十分に果す大きさに膨れ上がっていた。
直美は、ニコニコしながら三枚目を見た。
膨れ上がるペニスのアップを撮った写真だった。
「やだぁぁ可愛いぃぃ(笑)ゾウさんみたいねぇ〜(笑)」
男として、硬さと角度は相当だろうと想像のつく迫力ある写真だが、
全体を皮が覆っていて思わず直美は、可愛いと声を上げた。
四枚目の写真は、手を沿えティシュの上にペニスを乗せている写真だった。
白くドロドロの液体が、ペニスの先からティシュに広がっている。
「嫌だこの子ぉぉ凄いぃぃ濃いぃぃ」
直美は個室に入ったときに感じた、
自分を興奮させる匂いが、この写真の少年のものだと感じ取った。
写真を捲ると、はじめに見た少年の写真に戻った。
「やっぱり可愛いぃぃわねぇ」
直美は写真をカバーの上に置き、他に何か無いかと辺りを見回してみた。
「アッ・・・」
直美の予想通り便器の隅に丸めたティシュが、落ちていた。
男は、ゆっくりと建物へ向かって歩き始めた。
入口で辺りを見回し、ひとけのないことを確認すると、
音を立てずに小便器の横を通り過ぎ、一番奥の個室に入った。
男が、ドアを閉めると直ぐに
「いやらしい子ねぇ」
思ったよりも大きく、ハッキリとあの人の声が聞こえた。
男の下半身は、急速に膨れ上がった。
男は下半身を露出させると右手で硬くなったペニス握りながら、耳を澄ました。
「やだぁぁ可愛いぃぃ(笑)ゾウさんみたいねぇ〜(笑)」
男は、顔中熱くなりながら、右手を激しくしごき上げた。
(あぁぁあの人が見てくれているぅ・あの人がコレを見て可愛いと言ってくれた)
男は耳を澄ましながらも、止める事の出来ない右手を激しく上下した。
「嫌だこの子ぉぉ凄いぃぃ濃いぃぃ」
あの人のそんな声を聞くと、男は今・自分のしている淫らな行為を
見てもらっている錯覚に陥り、激しく身体を痙攣させてその場に想いを吐き出した。