娘と母と そして 父と夫-4
真奈美はそう言うといきなり父親のペニスを優しく撫でて、
「そういうわけだから。必ず、あとでね。」
と言って立ち上がった。
「ま、真奈美。」
雅和が真奈美に呼び掛け、引き留めた。
(お父さん、真奈美が無理してると思ってるんだ。
大丈夫だって。真奈美はちゃんと考えたんだもの。)
真奈美は自分の気持ちを確認し、ゆっくり振り返った。
「大丈夫だってば。真奈美は全然平気だし。
あ、紗理奈おねえちゃんたちもわかってるから、心配しなくて平気だよ。」
真奈美はそう言って紗理奈たちと合流しようとした。
「あ、いや、ほら、真奈美。ちょっと待って。約束って?」
雅和は真奈美を必死に呼び止めた。
「えっ?あれ?約束、まだしてなかったっけ?」
「ああ。まだ何が約束なのか、聞いていないぞ。」
「あはは。真奈美は忘れっぽいのだ〜。
え〜と。え〜と。あれ?なんだっけ?」
真奈美は話に夢中になって、
大切な約束がなんだったかを忘れてしまったようだった。
雅和は真奈美の話を少し前に戻して話し始めた。
「ほら、このまま真奈美としててもお母さんと征爾さんととし君が始めちゃったら、
そっちが気になるんでしょ?って言っててさ。」
「あ、そうだった。言ってた。言ってた。」
「で、お父さんの本当の相手はお母さんなんだから、
お母さんを一番に思っていていいんだって。」
「そうそう。さすがお父さん、よく覚えてるねえ。」
「いや、それで、その後だよ、真奈美が約束してって言ったのは。」
「うん。ひとつだけ。」
「そう、一つだけ。その一つがなんだったか、思い出したかい?」
「ああ。わかった。思い出したぞ〜。」
「言ってごらん。」
真奈美は頭の中で父親に伝えなければならないことを必死に整理していた。
それは、今まで話したこととは違って、
征爾や紗理奈の考えの全く入っていない、真奈美自身の思いの全てだった。
「うん。え〜と、え〜と。
今日は、しないとしても、今度、いつか、ちゃんと、真奈美と、してくれる?」
「あ、そういうことか。」
「うん。今日は援助しておくから……。」
「援助?遠慮、かな。」
「うん。それだ。遠慮しておくから。次は、必ず。」
「ああ。必ず。」
真奈美は自分の言葉選びの間違いに動揺はしたが、
伝えるべき一番大切なことは忘れていなかった。
「お母さんも一緒にいるところで。」
真奈美は父親の顔を真正面から見つめ、そして願いを込めながら言った。
「ああ、お母さんにも見てもらおうな。」
真奈美は父親の優しい笑顔に思わずほっとして涙が出そうになった。
でも、もしも父親が勘違いしていたらと思い、慌てて付け加えた。
「あ、違うよ。最初は見ててもらうんだけど、お母さんも参加するんだよ。」
「お母さんも?」
意外そうな顔をする父親の顔を見て、真奈美は再び必死になって訴えた。
「うん。真奈美とお母さんとで、お父さんを味合うんだ。」
「味わうんじゃないのか?」
「うん。味合うんだ。あれ?味わうんだ。
しゃぶったり、入れてもらったり。舐めたり。家族3人で楽しむのだ。」
「ああ。そうか、娘と妻の二人と、一緒にか……。」
今度は少し遠慮気味に、真奈美は付け加えた。
「それで、次はとし君も入れて、4人で。」
「ああ?4人で?」
明らかに父親の顔には困惑の表情が浮かんだ。
真奈美はわざと大げさな笑顔を作って雅和に言った。
「うん。男二人、女二人。バランス、いいでしょ?」
真奈美の勢いに負けてなのか、雅和はあっさりと頷いた。、
「あ、ああ。そ、そうだな。」
「で、時々は、としパパとしママや紗理奈おねえちゃんや、
美奈子おねえちゃんや潤一さんとも。」
「ああ、みんなと、な。」
ここまでくれば、もう真奈美の独壇場だった。
真奈美は思いのたけの全てを一気に雅和に伝えた。
「で、まだしたこと、ない人も誘ったりして。」
「ああ、誘ったりして、な。
あ、あのなあ、真奈美。これじゃあ約束、一つじゃなくなっちゃうぞ。」
「あ、ほんとだ。」
「つまりはこれからも、しようっていうことだろ?」
「うん。してくれる?」
「ああ、もちろんだ。いろんな相手ともしような。」
「わ〜い。やった〜!」
真奈美は周りで真奈美と父親の会話の様子を息をひそめて見守っていた、
紗理奈や敏明、潤一、美奈子の顔を見ながら飛び跳ねた。
すかさず紗理奈が真奈美に近寄り、真奈美の頭を優しく撫ぜながら言った。
「真奈美ちゃん。今日は親優先なんて、いい判断、したね。」
紗理奈が真奈美の頭を優しく撫ぜながら言った。
「うん。お父さんとちゃんと約束できたから、これで安心。
家に帰ってからだってできるもん。」
「そうね。おじ様の決心も今度は硬いみたいだから、もう迷わずに抱いてくれるよ。
ダメだったら、お姉ちゃんにすぐに連絡してね。」
「うん。お仕置きしにきてくれる?」
「うん。いつだって。」
「ありがと。」