隠し撮り自粛中-5
「そっか。じゃあ、まあ、柔道部の奴らも、いい高校生活だったわけだ。」
「ああ。思いもかけずに、5人とも、金メダルをもらって、
そのあとたっぷりと金〇〇を使って。。。
磨きをかけた得意の寝技があんなに生かせるとは思わなかったぜ。」
「そっか、そっか。じゃあ、みんな、なかなかの高校生活だったわけだ。」
「ああ。まあ、可哀そうなやつもいるけどな。」
「おい。それよりも、そろそろ夕焼けが見れるんじゃねえか?」
「いや、まだだいぶ早いよ。今はまだ……。逆光で……。おい。」
「えっ?なんだよ。……。えっ?」
「おい。」
「うん。」
「いる、よなあ。」
「ああ。確かに。」
「おい、朔太郎。例の超望遠レンズは?」
「いや、今日は持ってない。」
「なんでだよ〜。」
「いや、このご時世だから、盗撮自粛で、家に置いてきた。」
「お前、なに、こんな時に自粛してんだよ。
どうして、自分一人くらいならいいだろうって、身勝手なこと、考えないんだよ〜。」
「いや、不要不急じゃないし……。」
「馬鹿やろ〜。今、まさに、不要不急の事態が起きているんだよ。
これほどの不要不急があるかよ。見てみろよ、あそこ。」
「えっ?あそこ?」
「馬鹿!どこ見てんだよ。お前のあそこじゃねえよ。あっちだよ、お隣の女子高。」
「ああ、あそこって、あっちの方か。はいはい、お隣の女子高……。
まぶしいねえ。日が沈む前は……。って?えっ?あれ?」
「な?見えるだろ?」
「確かに。誰か、いる、よな。」
「いるどころじゃねえよ。あれって……。」
「いや、まさか、そんな、ありえない、だろ?」
「じゃあ、あれは、なんだよ?あの、小さい、ポチッとした……。」
「そ、そ、そんな、気がするだけ、だよ。きっと。」
「朔太郎!今すぐに取って来い。超望遠レンズ!!」
「いや、普通の望遠レンズなら持ってるけど。」
「お前、早くそれ言えよ。それでもいいよ。早く、ほら、早くしろよ。」
「落ち着けよ。そ、そんな、に、せかしたって、、、
ほら、レンズが取り付けられないって。。。」
「どうだよ?どうなんだよ?」
「あ、まあ、まて、今、ピントを、を、わお〜。お〜〜〜〜〜!!」
「ど、ど、どうした?やっぱり乳首か?」
「い、いや、そ、そこまでは、で、でも、ほ、ほら。」
「こら、オレに見せろ。」
「オレが先だろ?」
「オレが一番最初に気づいたんだぞ。」
「オレが一番目がいいんだから。」
「…………。……。ま、間違い、ない。」
「何に、間違いがないんだよ。」
「は、は、裸、だ。」
「裸?」
「ああ。首に、リボンをつけただけの、は、は、はだか、だ。。。」
「オレに見せろ〜。」
「オレが先だ〜。」
「…………。ほ、ほ、ほんと、だ。。。。」
「どれどれ?あ、い、いっちゃう……。で、出ちゃいそう。」
「お前、やめろよな。こんなところで。あとが大変だから。」
「いつまで見てるんだよ。ほら、代われよ。」
「おい、順番だぞ。一人、5秒な。」
「5秒じゃ何にも出来ねえよ。」
「何をするんだよ。」
「いや、だから、じっくりと観察を……。
って、お、お、おい、あれ、あれって、
ま、ま、まさか……。」
「えっ?あれって?えっ?出し入れ?してる?股間?いや、まさか。」
「どれ?うっ。ほ、ほんと、だ。くねってる。うねうね。くねってる。」
「お、おい。オレの番だぞ。」
「こっちのよこせ。」
「そ、そうだ。」
「どうしたんだよ。」
「理科室に望遠鏡があるはずだ。」
「望遠鏡?」
「ああ。月や惑星を観測するやつさ。
上下が逆転するけど、かなり遠くのものでも見えるはずだ。」
「おい。朔太郎。お前、とって来いよ。」
「やだよ、第一、カギがかかってるだろ?」
「じゃあ、根沢。
お前なら鍵なんかかかっても、開けられるだろ?ドアくらい。」
「先輩、行ってきてくださいよ。」
「お前、オレに命令するのかよ。」
「同級で卒業したんすから、もぅ、単なる同級生っすよ。」
「おお。オレも、ため口で行くぞ。
おい、幸太郎。お前行ってとって来いよ。」
「…………。わ、わかった、よ。」
「うん。素直でよろしい。」
「ほら、早くしろよ。」
「は、はい。」
日はさらに西に傾き、お隣の女子高の校舎の後ろから差す夕日はバックライトのように、
女子高の校舎を照らし出していた。
廊下側から差し込む夕日に照らされた女子高生らしき人物の姿は、
校舎の窓に、シルエットとなって映し出されている。
ゆっくりと横向きのまま、身体中を滑っていく手の動き。
ストリップダンサーのように、座ったまま、細く長い足を上下させながら、
胸をゆっくりと揉んでいるように見えるその姿。
背中から頭にかけて後ろに反らしていくと、長い髪が背中側に流れるのさえ見て取れる。
男たちはいつの間にか全員が全裸になり、自分の股間を握りしめながら、
窓ガラスに張り付くように女子高の校舎の窓を見つめていた。