自慰-1
「こんにちわ、今日からお世話になります」
入口の受付の男に挨拶をすると
「やあ、先日卓球を見学にいらした方ですね、矢野さんから伺っています、どうぞ」
「ありがとうございます、何もわかりませんのでよろしくお願いします」
静江は着替え室を聞いてから向かった。
更衣室はすでに数人の女性が入っており静江を見て注目した。
(まあ綺麗な方、新人かしら)
静江は会釈すると鍵の付いたロッカーを開け持ってきたバックからユニフォームを取り出して着替えた、そして鏡を見て髪を整えてから出て行った。
「見た・・・今度卓球クラブに入った方よ、凄くグラマーな方ね幾つかしら」
「殿方はデレデレよ・・・矢野さんなんか喜んでいるんじゃない、奥さんに先立たれたとか言ってるし女性好きそうだから」
「そうね、楽しみだわフフフ・・」
女性たちはそんな話に花を咲かせた。
卓球場はすでに矢野達数人がいた。
「こんいちわ、よろしくお願いします」
「おお、別嬪さんのお出ましだ」
男が真新しいユニフォーム姿の静江をみて冷やかした。
「矢野さん先日はありがとうございました、よろしくお願いします」
「いいえ、さっそく始めましょう、私でよろしければお相手しますよ」
「いいんですか、会長さんに・・」
「かまいませんよ、他はもうお馴染みだから、ある程度集まったら準備体操から始めます。」
始まる時刻には15人程が集まった。
「みなさん今日から花村さんが参加されました、簡単な紹介いただきます」
みんなは静江に注目した。
「花村です、こちらの街に来てからもう一年たちますがまだよく分かりません、お友達もなくここで皆さんとお仲間にさせて下さい、よろしくお願いします」
拍手が沸き上がると先ほどの男が「失礼ですがお一人住まいなんですか」などと聞いた。
矢野はすかさず
「二宮さんそんなプライベートなことは失礼でしょう」と言葉をはさんだが
「ええ、ひとりです・・今娘夫婦に世話になっています」
静江は応えるのだった。
音楽に合わせてラジオ体操が始まった。
やはり矢野は静江が気になった、10名ほどの婦人の中では格別な存在であった。
体操の動作一つ見ても体のラインは悩ましく矢野の股間を熱くさせていた。
「さあ始めましょう」
矢野は静江の正面に立つと「よろしく」と言ってからサーブを出した。
やはり初心者ではない、すぐに慣れたフォ―ㇺで球を返してくる、長いラリーにも出来るようになった。
「花村さん少し打球を散らしますよ」
「そうですか、分かりました」
打球を打つ静江は大きな胸を揺らした
(凄いオッパイだな、あの胸を狙ってやるか・・)
矢野は意識的に胸をねらって打った、乳房の谷間を覗かせる静江を覗き込んだ。
白いうなじから流れる汗を見て取った。
(実に色っぽい女だ・・・)
20分もすると交代のベルが鳴った。
「このベルで少し休みます」
矢野はプレイを中断した。
「ありがとうございました、気持ち良かったです」
静江は流れ出す汗をぬぐいながら感謝を込めて言った。
「いや、こちらこそ楽しかったです」
ユニフォームは汗で部分的に濡れたシミを作っていた。
ブラジャーのラインが透けて見えるほど静江は汗症なのである。
「花村さん今度は私とやってください」
先の男である、二宮千治という男でうさんくさい奴とあまり皆は親しくしていない。
「ええ私でよろしければ」
遠慮気味に静江は応えた。
「うれいなこんな奥様と遣れるんだから」
周りを気にもしない素振りで言うのであるが他の男たちはニヤリとしていた。
「さあ遣りましょう」
「はい・・」
二宮も比較的若いこともあり上手かった、特にバックからの返球は慣れたものである。
「奥さんお上手ですね、バックも教えましょうか」
そんな声を聞いてまた男たちはニヤリと笑った。
静江はそんな二宮の言葉にハイと答えるだけだある。
「じゃあそこで教えます」
二宮は静江のコートに移ると静江の後ろに立ち腰を落として正面で球を受け止め押し出すようにと体に触れて指導した。
それを離れた台から矢野は忌々しそうに見ていた。
(二宮の奴、うまいこと言いやがって)
矢野の嫉妬である。
二宮は見たほど悪い男ではない、表面はうさん臭く見えるのだが一面だけである、本当は優しい男なのかもしれないのだ。
20分の二宮との練習はすぐ終わったように感じた静江だった。
「ありがとうございました」
「いいえ、奥さんこそまたバックの練習遣りましょう」
「ええ是非」
(可愛いな・・・バックから・・へへへ、俺は助平だな)
二宮はそう思った。
十時から二時間クラブの時間は終わった。
「どうでした、疲れたんじゃないですか」
矢野は道具をかたずけながら静江に言葉を投げかけた。
「凄くいい時間を過ごせました、クラブに入ってよかったです」
ユニフォームは汗でびっしょり濡れていた。
ロッカーで着替えていると隣の婦人が声をかけてきた
「花村さんよろしくね、時々女性ばかりでお茶するの、こない?」
「はい、いいですけど汗が凄いんで・・」
「そこにシャワー室があるわ、有料だけど私と行きましょう」
婦人は静江を誘ってシャワー室に案内した。
「今日は料金入れたからいいのよ」
脱衣場で婦人はそう言って脱衣を始めた。
静江は礼を言いながら後からユニフォームを脱ぎ始めた。
「花村さんお幾つか知らないけどうらやましいボディです事」
「そんなことありませんわ」
「いいえ、凄いわ・・・うらやましい、旦那さんご満足でしょう」
(*´Д`*)・・
「クラブの男性に気を付けるのよ、矢野さん結構好きそうだから」
「そうなんですか、親切な方ですけど」
「今にわかるわフフ・・」