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蛙の子は蛙 
【兄妹相姦 官能小説】

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恵介の自信喪失-2

夕方になって恵介は家を出て、詩織の家に向かった。
部屋から出て出かけること自体が久しぶりな気がする。

「なんだよ、頼み事って。」
「まあ、そう慌てないで。久しぶりに会ったんだから、ゆっくりしてってよ。」
「久しぶり?」
「ええ。もう2週間近く会ってないわ。」
「そっか。そんなになるかなあ。」
「聞いたわよ。美沙希ちゃんから。」
「ちぇっ、美沙希のやつ、詩織に話したのかよ。」
「そりゃあ、話すわよ。わたしたちの間に隠し事はないんだから。」
「じゃあ沙織ちゃんも知ってるってこと?」
「ええ。もちろん。わたしたちの間に隠し事は……。」
「わかったよ。で、頼み事って?」
「実は沙織のことなんだけど。」
「沙織ちゃんのこと?」
「ええ。恵介に一肌脱いでもらいたいの。」
「一肌脱ぐ?何をしろって言うんだい。」
「それは直接沙織から聞いてみて。だけど、脱ぐのは得意でしょ?」
「それは詩織も同じだろ。で、沙織ちゃんは?」
「まだ帰ってないわ。急な用事ができたってさっき連絡があったから。」
「そうか。」
「ねえ、恵介。それまで、どう?」
「う〜ん。まだ、正直、そんな気持ちになれないっていうか……。」
「まさか自信がないとか言うんじゃないでしょうね?」
「どうかなあ。」
「一人ではどうなの?この2週間、一度もしていないわけじゃないでしょ?」
「いや、実は全くその気にならないんだ。」
「ねえ、恵介。それって駄目じゃない?少しずつ、自分でその気になっていかないと。」
「ああ、オレも頭ではわかってるんだ。
 切り替えて、エロビデオでも見ながらオナニーでもしてみたら、ってな。」
「だめなの?」
「ああ。ストーリーを追っちゃってたりしてな。ちっともエロさを感じない。」
「ジャンルは変えてみた?」
「ああ。レイプ物から熟女物、寝取られからオナニー。露出。いろいろと試したけど。」
「ダメなんだ?勃たないんだ?」
「朝勃ちさえしなくなった。」
「ねえ、それって、心理的なものじゃないんじゃないの?病気じゃない?」
「そうなのかなあ。」
「一度、医者に行って診てもらったら?」
「でも、高校生が勃起不全ですって、病院に行くか?」
「一生分の勃起回数制限を超えちゃったとかね。」
「冗談、きついね。」
「だからさあ、今から試してみない?」
「今から?」
「ええ。沙織が帰ってくるにはまだ時間がるから。」
「う〜ん。」
「心配?」
「何が?」
「もしダメだったら、って。」
「う〜ん。決定打になったら怖いなあとは思う。」
「だったら、気楽にじゃれあうってのはどう?」
「気楽に、かあ。それもいいかもしれないけど。」
「あ、だったら、思い切ってシチュエーション、変えてみよっか。」
「どんなふうに?」
「そうねえ。あ、暗闇で触りあうとか、抱き合うとか。」
「暗闇で?」
「そう。視覚を奪うと他の感覚が研ぎ澄まされるっていうでしょ?」
「聴覚、味覚、嗅覚、触覚、か?」
「ええ。思い切って声も聞こえない……。あ、例えばイヤホンで聴覚を奪う。」
「手も足も出ない感じだな。」
「じゃあいっそのこと、手足を縛って椅子にでも括り付けちゃおうか。」
「詩織って、Sかよ?」
「う〜ん。どうかなあ。自分ではよくわからない。どっちもできそうな気もするし。」
「じゃあ、今夜はSに徹するわけだ。」
「あら、いいの?少しはその気になった?」
「ああ。それだけ条件を変えれば、駄目だったとしても言い訳が付きそうだからな。」
「あまりにも状況が特別だったからっていう言い訳ね。
 でも、残念ながら本格的な道具はないわよ。」
「道具?」
「そう。恵介から自由を奪うための道具。」
「簡単さ。ガムテープがあれば十分だし。」
「結束バンドならあるわよ。」
「あれは、マジでやばいって。ほんとに自分じゃ動けなくなる。」
「ひょっとして恵介、経験済みなの?」
「あ、いや、その、知識として、と言うか、一般論というか。」
「わかったわ。今は聞かないから。」
「そうそう。意外に有効なのはラップだ。」
「ラップ?」
「そう。食品を包むラップ。」
「へ〜。そうなんだ。ラップだったらキッチンに買い置きも含めればかなりあるわよ。」
「でも、何かのタイミングでご両親に気づかれたら。」
「その点は大丈夫。うちの両親、未だにラブラブだから、今、2泊3日の旅行中。」
「そっか。じゃあ、泊りでもいいわけ?」
「恵介がその気になればね。」
「ちょっとおもしろそうだな。」
「じゃあ、やってみる?」
「ああ。物は試しだ。」
「じゃあ、思い切って両親の寝室、使ってみようか。」
「ご両親の?」
「だって、その方が新鮮でしょ?どこに何があるのか、勝手がわからない方が。」
「大丈夫?」
「平気平気。明日1日片付けしたっていいんだから。」
「そうか。なんか面白くなってきたなあ。」
「じゃあ恵介はシャワーでも浴びてきてよ。その間にいろいろと揃えておくから。」

詩織に促されて恵介はバスルームへ向かった。

シャワーを浴びながら恵介は詩織に言われたことを思い出していた。
(そうか。全く違ったシチュエーションで、あれこれ考えずに楽しむのもいいかも。
 とにかく、オレはいろいろと考えすぎるからいけないんだ。
 今夜は詩織に任せて、何も考えずに言いなりになってやろう。
 そうすれば復活することだって……。いや、そう考えること自体がダメなんだ。
 なるようにしかならないんだったら、何も考えない。)

恵介なりに心が決まった。
詩織に任せて暗闇を楽しんで、詩織を味わってやろう……。


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