関与-9
「良くテレビなんかで白バイのヘルメットをかぶった犯人のモンタージュ写真を見た事があるかと思いますが、これは通常のモンタージュ写真のように顔のパーツを部分的につなげて作成されたものではなく、事件直後に容疑者として浮上した人物(後述する立川グループの少年S)が犯人に似ているという銀行員4人の証言を根拠とした上で、少年Sに酷似した人物の顔写真をそのまま無断で用いたものでありました。なお、捜査本部は実行犯を間近で目撃した4人の銀行員たちを刑事のふりをさせてSの通夜をしていたS宅に招き、Sの顔を面通しをさせて、4人全員がSが実行犯に「似ている」または「よく似ている」と答えていたとの捜査資料がありました。
本来「このような顔」として示す程度のモンタージュ写真を「犯人の実写」と思い込んだ人が多く、そのために犯人を取り逃がしたのではないかという説もある。また、モンタージュ写真を見せて取材をしていた記者が捜査本部に「家にモンタージュ写真を持って男が話を聞きに来たが、その男が写真に似ていた」と通報されるなど、モンタージュ写真の公開によって膨大な情報提供が寄せられたことが却って捜査を混乱させたという指摘もあります。警察がなぜ似ていると言うだけで実在する少年の写真を犯人のモンタージュ写真として捜査に使用したのかは解明されてません。現金輸送車に乗っており、犯人を間近で見た銀行員達も、後の調べで銀行員は事件3日後の12月13日に銀行内での内輪の報告では警察の聴取とは異なり、犯人の人相記憶に一貫した説明ができなかったり、漠然としていて顔や形の説明ができなかったり、1人は車の窓の柱が邪魔になって実は犯人の顔を見ていなかったと語っていたこと等が判明したことなどから、現金を強奪される際に「キーを差し込んだまま逃げた」「通報が遅れた」というミスを犯した責任感に加えて「犯人の顔も覚えていない」では許されないという重圧から証言に大きなバイアスがかかっていた可能性が浮上しました。また、後の警察の補充捜査で、4人の銀行員の目撃証言について4人が同室で証言させられたことで他の銀行員の意見に引きずられやすい雰囲気の中で調書が作成されたこと等の問題点が浮上しました。
そのモンタージュ写真による大規模なローラー作戦が行われましたが、事件自体が、当時盛り上がりを見せていた学生運動の摘発を目的とする強引な捜査の口実として捏造されたとする陰謀論も存在したのも事実です。
結果的にこの根拠なきモンタージュ写真が捜査を大きく混乱させ、最終的に迷宮入りをする事になった要因の一つだと考えられてます。
なおこの事件は盗まれた3億円を犯人が暴力に訴えず計略だけで強奪、日本の保険会社が支払し補填、事件翌日ボーナス支給、その保険会社は国内の損保会社(20社)と再保険を結んでいた、その20社も海外の損保会社(100社)と再保険契約を結んでいたため、少なくとも国内では金銭的被害はなしという認識から被害額の2億9430万7500円からの語呂合わせで、憎しみのない強盗、とも呼ばれてます。」
マギーはこれを全て暗記で説明したのであった。