初デート-2
防音も行き届いているのか、かすかに中の音が聞こえてはくるものの静かだ。
指定された部屋に入ると二人用だけあってさすがに狭い。ただ完全に個室で外からは全く中は見えない・・・絨毯張りの部屋で小さなソファとカラオケの機械、小さなテーブルが置いてある。すぐに店員さんがジュースを持ってくる。
「お待たせいたしました。ジュースはこちらへ置いておきます。御用の際はインターホンでお申し付けください」
「はーい」
店員さんが出ていったのでとりあえずカギは閉めておく。明るく小綺麗な部屋だ。
「座ろうか?」
「うんっ」
「あっ、そういえば連絡先の交換、電話とメールだけだったからラインとかもしておこうか?」
「そうだね!」
スマホを取り出し茂美が寄り添ってくる。膝が密着している様な状態なのに茂美はあんまり気にならないようだ。俺は意識しまくっている。スマホに視線をやると大きな胸の膨らみが嫌でも目に入る。
茂美はしきりに何か言いながらスマホを操作しているが全く手につかない。
「どうしたの?聞いてる?」
「あっ・・・ああ。ゴメンなに?」
「聞いてなかったんだ・・・何か上の空だった感じだよ」
「ゴメン、ゴメン」
「つまらない?」
「イヤそんなんじゃないよ」
「じゃあ・・・なんで?」
「イヤあの何か距離が近すぎて意識しちゃって・・・」
「距離って・・・あっ、くっついてるってこと?」
「ああ、女の子とこんなに密着したことなんて無いから何か意識しちゃって・・・」
「イヤ?」
「そんな訳ないだろ。だけど・・・何て言うか免疫がまだ無いって言うか。照れくさいって言うか・・・」
「わたしの事、気遣っているなら全然平気だよ。逆にイチロー君にいっぱい抱きしめて欲しい位だから・・・」
「あ、ああ、うん・・・」
「終わったよ。イチロー君、歌う?」
「い、イヤ俺はまだいいや」
「わたしも・・・まだいいや・・・じゃあ・・・」
「じゃあ?」
「イチロー君、大好きだよっ」
そう言いながら抱き付いてきた。戸惑いながらも抱き締める。何とも言えない良い匂いだ。俺の首筋に茂美の鼻先があたっている。
「ずっとずっと、好きだった。イチロー君の全部が好きっ・・・」
「俺は今日からだけど・・・茂美の事、大事にするからな」
「うんっ。嬉しい・・・」
しばらく抱きしめあっていると茂美が耳元で
「イチロー君・・・キス・・・して・・・」
「うん・・・」
立ち上がり壁側に茂美を立たせて見つめあいながら徐々に鼻先を近づけ・・・
唇を重ね合わせる・・・
二人共にファーストキスだった・・・
キスの仕方なんて知らなかったが何度か唇を付けたり離したりしている内に自然と、舌を絡ませ合う様になっていく。
キスをしながらソファに座り、お互いに唇を貪りあう・・・
「何だか夢みたい・・・ずっと好きだったイチロー君とこうしてるの・・・」
可愛い顔がうっすらピンク色に上気しているのが、また更に可愛い・・・
「イチロー君・・・あの・・・イチロー君は優しいから無理やりする事はないと思うけど・・・わたしはいつでもいいからね」
「えっ?いつでもって?何が?」
「・・・言わせるの?」
「・・・」
「もうっ・・・」
茂美が抱きついてくる・・・
「・・・エッチ・・・だよ」
「わたし・・・ずっとイチロー君が好きだったから・・・初めては・・・イチロー君とが良いなって・・・だからわたしはいつでも良いからね・・・」
「茂美・・・そんな事言われたら・・・俺・・・我慢できないかも・・・今日始まったばかりなのに・・・」
「わたしはずっと前から・・・こうなったらいいなと思ってたから・・・大丈夫・・・だよ・・・」
「茂美・・・好きだよっ・・・」
茂美の唇にまた吸い付く・・・そして・・・抱きしめていた腕をほどいて・・・手のひらを恐る恐るバストへ・・・ブラウス越しに豊かな胸の膨らみの先端に触れた・・・」
瞬間・・・ビクッと茂美の体全体が反応した・・・
茂美を見るとギュッと目を閉じて頬は真っ赤になっている。大丈夫とは言ったものの、やっぱり恥ずかしいのか、怖いのか分からないが相当な覚悟でいるのは鈍感な俺でもすぐに分かった・・・
体は小刻みに震えだしている・・・
「茂美・・・ゴメン・・・今日はキスまでにしよう。こんな所で体を触るの申し訳ないから・・・」
「・・・うん。イチロー君ってやっぱり優しいんだね・・・震えているの、分かっちゃったでしょ?」
「うん・・・」
「大丈夫って言ったけど・・・いざ、胸にイチロー君の手が触れたら急に体が震えだしちゃって・・・ゴメンね・・・」
「大丈夫、大丈夫だよ・・・気にすんなよ・・・」
「でもね・・・恥ずかしいけど・・・イチロー君とエッチしたいっていうのはホントだからね・・・」
「あの・・・イチロー君、明日は時間ある?」
「あ、うん日曜日は一日、暇だけど・・・」
「そうしたら・・・明日・・・ちゃんとした所で・・・してくれる?」
「え?ちゃんとしたところ?」
「うん・・・あの・・・バスケ部の中は経験している子が結構いてね、ドコ何処のホテルが結構綺麗でよかったとかラインでまわしっこしてるの・・・だからその情報見て良さそうな所に行って見ない?」
「・・・大丈夫なの?茂美は」
「うん・・・ちょっと見てみようか?」
「ああ・・・」
絶対内緒って約束をして、ラインのやり取りを見せてもらうと・・・結構すごいやり取りが交わされている・・・
・渋谷の○○は超お勧め!ベッドもお風呂も大きくて綺麗だよ!
・渋谷の■■はオモチャがたくさん!彼氏に使われたけどすんごい気持ち良かった!
などなど・・・