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[幸せな隣人]
【鬼畜 官能小説】

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[指輪に願いを]-4


『ヒッヒッヒ!その顔は〈図星〉だよねえ?ねえ、奥さんの可愛い声を聞きたくなったから少しお話ししようよ……でも間違っても大声は出さないように…ね?』

「ふがあッ!?ふあッ…!ぶは…!」


小柄な優乃をゴロンとひっくり返して仰向けにさせた芦澤は、気持ち悪い笑い声を出しながら新たな凶器を取り出した。

それは別のスタンガンの電極に長い伝導線を繋いだ物で、その線の先だけを絶縁皮膜が剥かれた裸の状態にし、そこの部分は冠のように幾重にも丸く巻かれていた……。


(ッッッ!!??)


スタンガンのスイッチが入る……伝導線の冠がジージーと唸りながら青白い棘を空中に伸ばし、さながら薔薇(いばら)の冠のように光り輝やく……それを見た優乃の目は真円に近いくらいに見開かれ、ブルブルと震えを起こして涙を溢れさせた……。


『こんな物騒な物が頭に巻かれてビリビリ〜ッてされたら……イヒヒッ?相当ヤバいだろうなあ〜?』

「ふひぃッッッッ!」


優乃を抱き起こして胸の中に収めたが、さっきのような抵抗も悲鳴も起こらなかった。
あの派手なパフォーマンスに怯えきってしまったようで、まるで縋るような目で芦澤とスタンガンを交互に見てくる。
その様が可笑しくて堪らない芦澤は、笑い声を吐息に混ぜて吐き出し、哀れな幼妻の揺らぐ瞳を真っ直ぐに見つめた。


『さっきも言ったけど、大きな声を出したら頭にあの電線を巻きつけて電撃喰らわせるよ?ヒヒッ……誰かが奥さんの悲鳴を聞きつけて外が大騒ぎになったりしたら、俺は自棄をおこしてスイッチを入れっぱなしにするかも……いい?冗談でも……使わせるな≠諱H』

「ぷあ….ッ…ふは…!ふはあ…!」


ボールギャグを外した後に聞こえてくるのは、小刻みに震える呼吸音とカチカチとぶつかり合う前歯の音だけだった。
震える唇から垂れる涎が美しく、芦澤は指で掬って見せつけながらペロリと舐めた。


『……あんな社畜のインポ野郎じゃあ奥さんも毎晩〈不満足〉だろう?だから俺の《愛人》にしてあげるよ』

「!!??」


やはりこの男は異常者だ。
身勝手な妄想を現実に当て嵌め、それを疑いもしないとは……。


『俺だって辛いんだよ?だって俺は奥さんに一目惚れしたんだから。『絶対に結婚したい!』って思うくらいに……でも奥さんには〈生活〉があるし……なら愛人で妥協するしかないだろう?』


優乃は異常過ぎる願望に絶句するしかなかった。
この男と同じ言語で話せるが、言葉が通じるとは思えない。
憎しみと恐怖は同化したまま膨れ上がり、優乃は身動ぎも出来ずに芦澤の腕の中に収まったままだ。


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