ロ-6
「浮気されたんじゃないのか」
私「以外」とエッチしていたんだろうか?
私と「だけ」エッチ出来ないんだろうか?
「セックスに変化があったか?」
考え込んでいる私の顔を阿部さんが覗き込んだ。
「セックスレス、、、だったんだよね・・・」
「っ!」
少し驚いて、すっとその表情を隠した。
さすが経管。
いったんその言葉を口にしてしまえば、もう恥ずかしい事はなにもなくて
女としての疑問と、不安を阿部さんにぶちまけていた。
「好きな相手に、付き合っているのに手を触れてもらえない寂しさって分かる?」
「・・・・」
「同じベッドに寝てて、毎日何も起きないの」
「・・・・」
「でも、愛していたんだよね」
「・・・・」
「だから別れたくなかった。セックスレスでも良いと思ったの」
「・・・・」
「でも、こーちゃん、私以外の誰かを抱いてたのかなぁぁ」
そう言って涙がぽろっと流れた。
次の瞬間、急に引っ張られて。
私は身体ごと阿部さんの腕の中に居た。
「ごめん。言いにくいこと言わせた」