叔母と甥、一夜の過ち-7
「じゃあ、行ってきます!」
太一が予備校に出掛けて行くと、悦子は掃除をするため彼の部屋に入った。
臭い。汗のような、むっとするような臭い、夫のとは違う、「牡の匂い」か。そして、屑籠には、あれを拭き取ったであろう、くしゃくしゃに丸めてたティッシュペーパーが。
(えっ、二度も……)
悦子は改めて、この年代の性欲に強さに驚いたが、そうなると、あの雑誌のことが気になった。悪いとは思ったが、もう止められない。机の引出し開けると、あるある、グラビア雑誌はおろか、どこで手に入れたか分らない無修正の女性の性器の写真まで。それぞれに、彼が握り締めた生々しい跡まで残っている。
覗いたことがバレないように、それらを元の状態に戻して、引き出しを仕舞ったが、もう掃除どころではなくなっていた。