叔母と甥、一夜の過ち-6
≪甥っ子のオナニー≫
それは、太一が悦子の家に来て1週間も経った頃のことだった。
ふと目が覚めた悦子がベッドサイドの時計を見ると午前2時を過ぎていた。外で物音がする。あの子かしらと気になって寝室の引き戸を開けると、トイレの照明が点いていた。
こんなに遅くまで勉強しているんだ、飲み物でも用意してあげようと廊下に出ると、トイレの方からサッ、シュッ、サ、サッ、スッと布が擦れるような音が聞こえる。
何かしら?とトイレの方に近づくと「あぁぁ……」と妙な声がする。
悦子には子供がいなかったが、元気な男の子がオナニーをすることは勿論知っている。しかし、まだまだ幼いと思っていた太一がまさか扉の向う側でそんなことをしているとは、悦子は足が止まってしまった。
そして、間もなく、便座のガタガタという音と共に、「うっ、うっ、うっ…」という吐息とも呻きとも言える変な音、少し間を置いて「ふぅー」と大きく息を吐く音、続いてカラカラとトイレットペーパーを引き出す音が聞こえてきた。
悦子は慌てて寝室に戻り、引き戸の隙間から様子を窺っていると、トイレのドアが開き、グラビア雑誌を手にした太一がちょっと疲れたような顔で出てきた。気のせいか、青臭い匂いも漂ってくるようで、悦子の胸のドキドキはなかなか収まらなかった。
「おばさん、おはよう。」
翌朝、朝食に起きてきた太一はスッキリした顔をしていた。
「遅くまで勉強していたようだけど、大丈夫?」
「へへ、なんてことはないよ。それよりも、おばさんの方こそ大丈夫?何だか疲れているみたいだけど」
当たり前だ。胸の鼓動が収まらない上、目が冴えてしまい、悦子は明け方まで寝付かれなかった。
「あ、そ、そうかしら。でも大丈夫よ」
「無理しちゃダメだよ」
太一の方が体力的には疲れた筈なのに、逆に太一から心配されてしまう。それより、太一と向き合うと、深夜のことが脳裏に浮かんで、またも胸はドキドキしてしまう。