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砂漠の薔薇
【女性向け 官能小説】

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私がトイレに行っている間に、他の人が座敷に来たらしい。
もぅ!オトコがいたら、赤裸々な話が出来ないじゃん!
誰よ呼んだの!

若干機嫌が悪くなって
私の席は、と座っていた奥を見る。
新しく来た人が座っていて「もう!」と再び心で悪態をつく。
でも・・・「ん?」
何かが変だと思ってぐるりと座敷を見回せば、麻子ものぞみも久美もいなくて
「ん?」
酔った頭で必死にぐるぐる考えた。

「やだ!」

新しい人が「私たちの」座敷に来たんじゃなくて
私が座敷を「間違えた」んだ!

そう気が付くのにきっと2・3秒のはずなのに
シンとなった座敷の中で、突如入って来て「愛が」とつぶやいた私に
面々は一斉に注目して(そりゃそーだよね)
お互いに「?」のまま見つめあった時間は実際の秒数よりも長く感じられた。

「ぎゃ!すみまぜん!」

恥ずかしさで若干噛んだその謝罪に対してか・・・
気が付くのに数秒かかった私のドンくささにか・・・
それともそもそも座敷を間違えた間抜けさにか・・・

私がふすまを閉めた後、どっと笑いが沸き起こった。



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