ひきこもり-2
二日が過ぎ、五日が経った。アンは、女の子の日常を悉く僕に教えてみせた。髪の梳かし方、結び方、体を洗う順、おしっこにうんちの拭き方。見るだけでなく僕の手でアンの体にさせられて、僕は世の中が急に豊かになった気分だった。
アンは毎日、僕の好きなときに女の子の秘密を明かしてくれた。童貞だった僕は、アンと一つになりたい欲求に、耐えきれなくなってきていた。毎日オナニーがやめられなかった。
「お兄さん、セックスはしないの? あたし、興味ある。してみようよ。あたしはいつでも構わないよ。」
あっけらかんとした少女は、食事時など、卓袱台の上で僕の前にそこを突きつけて見せるのだったが、僕の道徳心のかけらは頑なさを緩ませず、喉に刺さった魚の骨のように、意識を眠らせてくれないのだった。今日も小学生の体は、女の子にしかない穴を小さく開き、僕を待っていた。
「見てるだけで出そうだ。」
「何が?」
「精子だよ。」
「体に良くないんじゃない? 我慢してたら。」
「いつも一人で出してる。」
「なんで? あたしがいるのに? あたし、子供だけど女だよ。」
「じゃあ、僕の顔に乗って、アンの手で出してみてくれる?」
「口でしてあげるよ。出るとこは見たいな。」
アンは卓袱台からするりと下り、僕を横にならせた。
アンの尻が僕の視界一杯に広がった。早速、鼻と口とを女の子の紅い溝に挟んだ僕は深呼吸した。いつ嗅いでもアンのにおいは僕を喜ばせた。
湿った肛門に鼻を押し付けた。思わず、むせ返りはしても、この、一番くさい二つのところが、無条件に相手を尊厳する根拠になる。女の子はこんなに素晴らしい生き物なのかと、初めて知った思いだった。だがこれは、きっと、動物の雄の感覚だ。
力の満ちた僕の腰を、慣れない温かさが包み込んだ。男の急所がぐるりと動いたとき、痛みと軽い怖さに襲われた。
「玉! これが、男の人の、きんたま!」
「あ」
興奮したアンの、女の子のしるしが、僕の鼻へ、ぬるりと流れ込んだ。
「飲み込んじゃいたい。大きいんだ。袋のにおいも、あたし好き。」
「ここ、何?」
僕は、おっぱいを吸う乳児のように、アンの溝から唯一飛び出た角に食い付いた。
「ん! そこ、すごい。」
アンも男の急所を強く吸い込んだ。だが、お互いを吸い合う幸せは、そう長く続かなかった。
「あ、頭がピンク色になったみたい!」
気持ち良さに我慢できなくなったアンが、最初に口を離した。
何度もおしっこを僕の顔に噴きつけながら、アンは、皮を被った僕の先を本能的に剥きおろした。それから、温かな口の中で、剥き出した頭の周りに舌を撫でつけてやめなかった。
「出る!」
「だめっ!」
その言葉の前に、アンを求める気持ちは具体物となり、勢いよく迸っていた。
アンは、脈打って出るしぶきの止まるまで、舌を休めずいてくれた。
「あたし、もう我慢できない!」
口の中のものをごくりと飲み込んだアンは、僕のほうへ身を向き直すと、硬いまま戻らない僕をしっかり摑み、小さな割れ目へ当てがった。
二度、三度と繰り返すうち、僕の心に刺さっていた倫理の骨も溶けてしまった。溶けてしまえば、それまであった心の緊縛が嘘のようだった。
「アンはどうして小学生なの?」
夕食を取りながら僕は尋ねた。
「あたしが聞きたいほうだけど。おっぱいとか、大人の女の人らしいもの、お兄さん、欲しくなかった?」
「多分、それより元気さが欲しかったんだ。明るくて楽しくて、体の軽い綺麗な女の子に側にいて欲しかったんだ。」
「ほら、答え、出たじゃない。でも、あたしたち、大人のすること、しちゃったね。やっぱり、もうちょっと大きいほうが好き?」
「いや、満足してる。アンで良かった。」
「食べてからまたする?」
「食べながらしようよ。」
僕は、胡座をかいたその上に裸のアンを座らせ、ゆっくり差し込んだ。子供の浅い穴に体重が掛かると、がちりとはまった。固い子宮に押し返される痛みがあった。
アンの頭がちょうど僕の顎の辺りに来て、金髪に薄桃色のつむじが見えていた。その肌と髪が、濃くにおった。洗髪しなかったのと、汗はしばしばかく行為をやめなかったせいだ。
アンの頭のにおいは僕を興奮させた。食事の手を僕は止め、両手で裸の乳首を抓ってやった。
「きゃ! それ、痛い! 我慢できない。したいの?」
アンが腹で力むたびに、子宮の口が僕を打ち付ける。
僕はアンの胸から手を離さず、腹這いにさせたまま、滅茶苦茶に抜き差しを繰り返した。射精した後も、仰向けに替えてまた突いた。訳の分からない情熱が、僕の心に燃えていた。生きている自分を強く感じた。理屈も道徳も、全部が作り物としか思えなかった。
こんな、食べて、寝て、抱き合うだけの生活を僕たちは続けた。何もいらなかった。