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よだかの星に微笑みを(第二部)
【SF 官能小説】

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藤澤蘭(二)-2

「うちらは企業がらみじゃなくて、国がやってるから。体制が整うまで活動しなかったし。アンカ、ここ、舐めて。」
「女のって、色とか形とか、ひどくない? 口じゃちょっとあたしは無理。」
「指でもいいよ。アンカ、あたしの説明、聞いてた?」
「聞いてなかった。ほかの女のこれ見るの初めてだもん。かなりショック。」
そのショックな所に鼻を着けている俺が尋ねた。
「国ってどこ?」
「それはまだ言えないな。アンカが舐めてくれたら言う。」
「じゃ言わなくていい。弘前君、もっと上のほう吸って。」
「人には口でさせるのか。」
「男子は別。うちの方だと何にも話が挙がってこないけど、弘前君の組織が偶然蘭を見つけたわけね。蘭の組織も知らないで。」
「俺の組織じゃないって言うのに。名前とかあるんだろ? 知らないけど。」
「そうなの? 生類解放戦線だよ。」
「ショウルイカイホウセンセン? 日本の団体なの? アメリカとかじゃなくて? それに何、その古臭い名前。」
俺は驚いた。
「日蓮宗系の企業とかが資金源だよ。つまり母体は宗教団体。外国にも信者がいるから、組織は小さくはない。厄介なのは、母体が信仰でまとまってることと、大衆に戦闘員が散らばってること。」
「法華経? まあ、行動的な宗派だから、理念含めて、分かるような分からないような。」
つまり、「敵は粛清」意見のカブトムシ岡田は、結構、異端児だということだ。神はいないと言ったのは、唯物論の意味ではなかったのかもしれない。
アンカは焼酎をごくりと飲んでから
「あたし達のは、オブ ヒューマン フリーダム。案外、OHFって、ネットの噂で有名。嘘だらけだけどね。」
組織にさほど興味がないので、アンカの股間にむしろ集中して聞いていたら、話に全然関係ないアイデアが突如浮かんだ。
「ねえ、この焼酎、ここに入れて飲んでみたい。ワカメ酒とか言ったっけ。」
蘭が反応して
「それ、違うよ。ワカメは毛のこと。お酒なんか中に入れたら、きっと女の子、どうかなっちゃうよ。でも、どうなるのかやってみようか。」
起き上がった蘭は、尻をこちらに差し出した。
「あたしも試してみたい。ちゃんと弘前君、飲むんだよ。」
形の違う女の性器が目の前に並んだ。俺は、一升瓶の口を蘭の穴へ嵌めて注ぎいれたが
「あ、熱い! 割って、何かで! 焼けそう!」
俺は慌ててレモンジュースを口に含み、穴へと吹き入れた。しかし入れすぎたらしい。蘭は脚をばたつかせて
「子宮に入った! ああ!」
言う割に、もともと酔っている蘭は、尻まで赤く、興奮していた。
隣でやはり尻を差し出して待つアンカにも、瓶から注いだら、馬のように腰を跳ね上げ
「ぎゃあ! しみる!」
「しばらく置いて、女の子の味にしてみたい。」
俺は、コルクと瓶の蓋を二人の穴に入れて塞いだ。二人は尻を押さえて呻いている。それを見ながら俺はグラスで飲んだ。
「人間って、変な生き物だよね。」
俺が言うと蘭が
「男が変なのよ。」
「男も女も全部変!」
アンカが叫んだ。
組織の話から完全に脱線した。と思ったら、蘭が、自分で気を腹から逸らすつもりか、辛そうに話を継いだ。
「あたし達は、正確には組織じゃなくてプロジェクト。人類淘汰推進プロジェクト! クリーン ネーチャー。人類をほぼ絶滅させて、地球に自然を取り戻すの。ああ、言っちゃった! でも、そんなことより!」
叫ぶように言って俺を押し倒した。俺の顔に跨り、自分で栓を抜いた。入れたのよりずっと少ない焼酎が、塩辛さを伴って口に流れてきた。
「出た? なんか、おなかは全然変わらない感じ!」
続いて乗ってきたアンカも同様だった。
「なんだか、凄く酔ってきた! これ、下から吸ってるんじゃない? 下の口って日本語で言うでしょ?」
言って、グラスでもアンカはまた飲んだ。
蘭の長い黒髪が汗で体に巻きついている。蘭もグラスを一気飲みして
「もう一回やろうよ。あたし、もうどうでもいい! 今度は弘前君ので蓋して!」
乱交になってしまった。途中、アンカと俺は変身し、俺に差し込まれた蘭は快感に理性を失った。
こんな状況では、組織や俺たちの互いの立場など、漂う物語のようなものに過ぎなかった。
外には薄明かりが差し始めていた。


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