小学生女子としてマンコのことを考える-2
つまり、ママはいつでも自分が不幸を主張できるスペースをとっておきたいと、そんなこと考える人だとあたしは薄々感じてるの、ママの幸福って人から褒めて認められれば満足してしまうカタチをしていて、娘がパパから性的虐待を受けていることを主張し、悲劇の主人公になれるカードを手元に持っておきたいんじゃないかって、怖いことをちらりと思ってみたりするの、だってイジメ事件のとき、順子を放り出してマスコミの取材とかブログの更新とかにひたすら邁進するような人だし……でもそんなコトを想像してしまい本当に申し訳なくなってしまう、順子を産み育ててくれたままなのに、あたしって最低よね。
申し訳なって、卑しい気持ちになる、あたしは家族のガン細胞のような気がしてきて、ううん多分じゃない、あたしはガン細胞なんだ、生きているのもういやになる、でもママは不幸な子じゃないとも言っているし……どうしたら、ど、どうしたらいいのだろう? ママがいうようにパパも心配しているんだし、ママの言う通り、従うしかない、のか。
「ママ、ご、ごめんなさい」
「いいのよ謝らないで、順ちゃんの気持ちわかっているから、ううぅぅ」
「まま、いやだよう、泣かないで、まま……」
「ううううううううぅぅぅっぅぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「うう、ママ、御免なさいってばぁーー」
「な、泣かないで、泣かしてごめんなさい順子、あああ〜〜〜ん」
家庭にも、学校にも、パパと出かける先にも居場所が無くてって気にさせられる、学校で腫物扱いの無視同然も、ママとにひっちゃかめっちゃにされる日常も、週末に侵食してくるパパにも、みんな順子を見ていない………………あたしはここにいるのに、だれもあたしには用がない、どうしてあたしのことを見てくれないんだろうか。
その時に逃げ込んだのは本の世界だった。想像の世界にだけはママもパパも入ってこれない、いじめる先生や、クラスの友達だと思っていた人たちも入ってこれない。
中でもとびっきりのお気に入りの本がある、順子に唯一助けの手を差し伸べてくれた狩野君、(同調圧力に負けてごめんとこっそり謝ってくれた男の子、)が図書室でぶっきらぼうに、勧めてくれたファンタジー。
冒険に旅立ち、仲間を得、敵に立ち向かい、時に裏切られても許し、真っ直ぐな主人公。その眩しい位の真っ直ぐさに、じぶんのないものを見たわ、理解できないものは理解できないと言える純粋さ、裏切りにも心を曲げないひたむきさも、順子にはないものだから。
何度も何度も読んで、加納君とメールのやり取りをするのが楽しかったわ純粋によ? 学校で直接話せば彼が変な目で見られるかもしれないし、こういう時にネットは便利。
お気に入りのキャラがかぶるのすっごく嬉しいのよ、逆に裏切りに対して、彼の考えがあたしとは違うって、裏切る奴はまたどうせ裏切るんだって彼は言うの、順子はそうは思わないけど、そういう考えもあるんだって、彼の事もっと子供だって思っていたけど、実は違うんじゃないかなって、あたしは気が付いたの、お部屋でメールのやり取りをして、ふと順子の外性器を確認してきたくなって、手鏡を用意してベットに横たわり鏡に集中! よく見えるようにって、薄い大陰唇を広げて膣口まで確認し、膜がないことにがっかりし普通なら好きな人に初めてをささげる、そういうあたしがないって思い知った。
「こんな汚いマンコ見せられないな」
だって汚いじゃん、家庭内でママから身を守るためだったら、パパを利用するために使ってきたマンコじゃん、ママからの罵声を聞き続けてきた耳がよごれている様に、あたしのマンコはけがされていたとおもう。
小6になって狩野君にさせてあげたいあたしと、彼を汚しちゃいけないって順子がいたの、こんなのよくないって。
パパとの行為って、女の子の粘膜の中に、粘膜を挿入してさ、粘膜の中で出したいんでしょ? いや、知らないからさ男の人の気持ちなんて、多分……でもそんなこと狩野君とかにも聞けないし、例えばパパ避妊してくれないってこととか。どうしてなのかとか、でも小学生じゃわからないと思うし、誰に聞けばいいのかもわからない、そんなこと誰にも話せない。
ということは、パパはあたしとの子供が欲しいの、かな? だったら納得できる、と思いたい。なぜならパパとの子供が出来れば、ママに勝った気になれると、駄目だ駄目だ言われ続けたママに一矢報いることが出来るかもしれないなら、あたしがずたずたになることで順子を救えるかもしれないなら、一度地獄に落ちても良いかもしれないって。