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遠恋カレンダー
【女性向け 官能小説】

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1月:出会い-6


「いいけど」

女慣れしていないと素直に告白した年下の男ごころにほだされたか
自分のために必死に話題を探す年下の男ごころにほだされたか
終電ぎりぎりまでの数時間を私との食事に使いたいと思う年下の男ごころにほだされたか

私も即答でOKの返事を出していた。


それから―――
私の手帳は毎週金曜日「小川くん」の文字を入れることになった。

再来週の約束はしない。
食事の最中に小川くんが来週の私の予定を聞いて来る。
「ない」
と答えると
「じゃぁ来週も」
と来週の予定が決まる。

決して束縛をされているわけではないのに
女友達との約束は自然と金曜日以外にするようになった。

1度、部の新年会で「来週は会えない」と言うと
小川くんは一瞬ものすごく落胆した表情になってそしてすぐに持ち直した。
「そうだよな。俺以外との約束もあるよね」
「ごめんね、部の新年会なの」
「・・・・・デートじゃなくて良かった」

小さく聞こえたその言葉に
私は恥ずかしくなって嬉しくなって聞こえないふりをする。

恋愛する前ってこんな感じだっけ?



大人になって忘れてしまった感覚は知らないうちにたくさんあるのかもしれない―――



1月の花:フクジュソウ
花言葉:幸せを招く



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