投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

愛憎睾丸めぐり
【SM 官能小説】

愛憎睾丸めぐりの最初へ 愛憎睾丸めぐり 4 愛憎睾丸めぐり 6 愛憎睾丸めぐりの最後へ

愛憎睾丸めぐり-5

さて、ある土曜日のことだった。ヨハンナは習い事のバレエを昼前に終え、電車で帰宅するところだった。
満員電車の中に立っていたヨハンナの手の甲に異物感があった。人肌らしいが、知らない触感である。ヨハンナは大して気にも留めなかった。しかし、柔らかかったその異物は次第に形を変えて、硬くなっていく。
「痴漢だ。」
咄嗟に閃いたその認識に、ヨハンナは冷や汗をかいた。今、あたしの手に当たっているものは、男性の性器に違いない。そう思った。一部は硬く長く、下のほうは随分やわらかい。毛の感覚もあった。
ヨハンナは芯の強い子供だった。素早く手のひらを返すと、その温かい異物を力一杯握り、斜め下へひねり下ろした。
「きゅっ!」
まるで、水から上げられた鯉の鳴くような声が背後から聞こえた。ヨハンナの手に異物は収まり切らなかったが、拳の内側に感じたものは、確かに玉と棒であった。
声のしたほうをヨハンナは振り返って見た。苦痛に顔を歪めながら必死に我慢している男が目に入った。いかにも気の弱そうな、中年とはまだ言えない歳の、細身の男である。
ヨハンナは更に力を込めてみた。
「はっ!」
男はそろそろ限界らしい。哀れっぽい目でヨハンナを見つめ返した。棒が柔らかくなり、垂れてきたのを肌で感じたヨハンナは、玉二つを握り直して爪を立てた。玉は想像していたより大きいものだと分かった。
ヨハンナには或る考えがあった。それでその実行のため、電車が停まったとき、本来なら通過するべきその駅で降車した。男は堪らず引かれて付いてきた。
男のコートにヨハンナの手は隠れていたが、コートの下では、鷲掴みにされた男の急所が悲鳴を上げていた。男はそもそも、下半身が裸のようだった。
「おじさん、逃げたら、あたし、大声で叫ぶからね。」
市街に開いたホームの隅で、線路に背を向け、二人は立っていた。
「おじさん、携帯とか持ってる? あったら住所と電話番号、教えて。」
男は苦しそうにポケットからスマートフォンを取り出すと、ヨハンナに手渡した。頭の良いヨハンナは、設定画面を開き、コピーした男の情報を素早く自分の「使い捨てアドレス」へ送信した。
それから男にコートの前を開けさせたが、そのとき初めてヨハンナは、自分の行為を目で確かめた。
自分の白い手の中に、皺だらけの黒ずんだ袋が歪んでいる。玉は力に押され、一つが袋から丸い形を露わにしている。縮んで垂れている陰茎の先は半分皮を被っていた。
この硬さならすぐにでも潰せるとヨハンナは思って息を呑んだ。
「おじさん、あたしに射精したかったんでしょう? いつも女の子にこんな事してるんでしょう? 今ここでして見せて。」
「んん、苦しい・・・」
嘆願するような目付きを男はしているが、ヨハンナは構わなかった。
「するの? しないの?」
男は垂れた陰茎を片手で持ち、しごき始めた。泣きそうな顔に変わっていた。
男の努力は少しずつ成果を表した。陰茎は屹立し、頭の皮が剥けた。ヨハンナは、手のひらの中の玉が次第に上へ動いていくのに気がついた。
「はっ!」
ヨハンナの手が、リズミカルな収縮を感じ取った直後、陰茎は揺れ、先端から白いしぶきが宙に飛んだ。しぶきは三度四度と繰り返し、ヨハンナのコートを染めていった。
「ばかっ!」
叫んだヨハンナは渾身の力で玉の一つを握りしめた。そして、動いて屹立している男のものを、空いている手で叩き下ろした。
ぱきりと明るい音が聞こえ、手の中の丸みが大きく歪んだ。男の硬い陰茎が、途中から横に曲がって血を流した。
男は膝をついて崩折れた。
男を置いまま、ヨハンナは、何も言わずに電車へ飛び乗った。


愛憎睾丸めぐりの最初へ 愛憎睾丸めぐり 4 愛憎睾丸めぐり 6 愛憎睾丸めぐりの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前