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約束のピンキーリング
【女性向け 官能小説】

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-3


他のメンバーが出払って2人きりだった会議室で
昼休みの終わりに、フラれた元カレから連絡が来た。
もう1度きちんと話し合いたい、と言って来た。

着信拒否にしてなかったんだ―――

ぼんやり思った感想はそれで
嬉しくも嫌でもない、メールへの的外れな感想に、少し可笑しくなった。

「何笑ってんの?」

こっちに視線は向いていないはずなのに
相変わらず難しい顔をしてパソコンのキーを打ちながら岡本主任が聞いてきた。

「え、あぁ、何でもな・・・」
「言って」

強引な物言いは相変わらずで

「元カレが1度話をしたいって」

そう正直に答えれば、キーボードを打つ手が止まって
視線をこちらに向ける。

「何だそれ」

明らかに不機嫌になって眉間にしわを寄せたかと思うと
再び、ものすごい勢いでキーを打ちだした。

「会うの?」
「会わないわよ」
「ふぅ〜、ん」

そのまま何も言わない岡本主任に、そこで会話が終わったと思って、私も書類に手を伸ばした。

「会うんだったら俺も行くから」

「え?」
「だから。もし会うんだったら、俺も行くから」
「なんで?」

「2人で会わせたくないから」
「・・・」



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