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虐められたくなくて
【学園物 官能小説】

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私を守れるのは私だけ-3

後ろ向きに歩く私は、何かにつまづいた。
その瞬間、某沢クンは身体をのけぞらせた。
足元を見て私は驚いた。彼の脚の間に、いつの間にか一本の柱が立っていて、私の足がそれにひっかかったんだ。

その柱は…… 硬くなった某沢クンのおチンチンだった。
「ごめんなさい……」
私が言うと、某沢クンはのけぞらせた身体のまま
「……もっと、もっと」と言った。
「え?」
「もっと……蹴って。チンポを、もっと蹴って!」

私はこわごわ足でおチンチンを軽く蹴った。
おチンチンはプルプルと揺れた。
「アアッ……」某沢クンはうめくように言う。
私はおチンチンをまた蹴った。何度か蹴るうちに、次第に足にチカラが入ってきた。
某沢クンは もはや言葉も出ない。
肌がより熱くなったせいか 狭い個室の中に、だんだん私のオシッコのニオイが充満してきた。

(エイッ!!)

私が出せるチカラを集めて、一発大きな蹴りを入れた瞬間、
「ハアアァァぁ━━っ」
某沢クンは裏声のような叫びをあげた。
そして、おチンチンの先から白い液をドクドクと噴きあげた。
私のオシッコに濡れていた彼の胸が、彼の白い液に濡らされていく……

私は怖くなった。
某沢クンをそのままに残して、シャワー室から退散した。

   ○

それから某沢クンには近づけなくなった。
今度何か言ってきたら、もう拒もうと思ってた。

某沢クンからだいぶ距離がとれた、ある日のお昼休み。
私はクラスの二人の男子に呼び出された。

「このカード使って、向こうの商店街の販売機でタバコ買って来て欲しいんだ。」
「頼む、先輩の命令なんだ。委員長ならわりと自由に外出が出来るんだろ。」
「あの商店街、昼間はシャッターだらけだから誰にも見られないって。俺たちグラウンドの金網のところで待ってるから、そこで受けとるよ。」

「うん、わかった……」私はそう言いながらも困惑していた。(委員長の立場を何だと思ってるのよ……なんでアンタたちの悪事の片棒かつがなきゃダメなのよ。)
でも、それが断れないのは やっぱり「いじめられたく」なかったから……

「お前ら、何つまらない相談してるんだ。」
私たちは振り返って驚いた。某沢クンがそこに立っていた。
やたら威圧感がある彼が、私たちに感づかれることなくすぐそばで話を聞いていたんだ。

「お前ら」某沢クンが一段と近づいて言った。「それがもしバレたらどうする?
今は、けっこうウチの学校をおとしいれようと ズルい目で見張ってるヤツがいるからな。
もしそれで不祥事騒ぎになって、運動部が対外試合自粛とかいう事になったら、どうしてくれるんだよ!」

二人の男子が震えるのが見えた。

「おい、」某沢クンが男子の一人に言った。「お前に命令した先輩って誰だ? 俺、ちょっと話したいな。」

二人は「いえ、違うんです。もう二度とこんな事しませんから。」と言うと、その場をじわじわと逃げはじめた。

「『違う』って、何が違うんだよ。説明しろよ。」
某沢クンが一歩前に出ると、二人は完全に逃げ出した。

「待て、待てよ。」某沢クンは一本歯の下駄で、足早に二人を追ってゆく。足音がしないのが不思議だ……だけど本気で追ってるわけではないようで、途中で方向を変えて行ってしまった。

あとに残った私は、フラフラと壁にもたれた。

(やられた…… 私、とうとう某沢クンの『女』にされてしまった……)
某沢クンに初めて話しかけられた時に、オシッコを見せたくらいだから、もう充分フツーじゃない関係なのに、これから先 彼からもっとエスカレートしたエッチな要求が来ることは確実だ。

でも、もし某沢クンの女になったことで 変な男子から言いよられても、今みたいに彼が守ってくれるとしたら、私 いじめられずにすむんだろうか……

守ってくれる? そう。今、某沢クンは私を守ってくれたんだ。

某沢クンが、二人を追いかけはじめて 私のそばを通る時、私の肩甲骨をスッと優しくつまんでいった。

確かに「今のは、お前に 怒鳴ったんじゃないからな」と、私に伝えてきたんだ……。


 【おしまい】
 


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