[有害図書・後編]-9
股布は指に引っ掛けられてズラされ、これ見よがしに秘部を曝している。
まだまだ尚人にだって許す≠ツもりもなかった《幼器》は、変態達に差し出された状態にさせられている。
ダラリと鼻の下を伸ばした顔が近づいては入れ代わり、カメラはフラッシュを焚いて少女の秘密を記録媒体に焼き付けていく。
『ウヒヒヒ……ねえ、尚人君の…大好きな彼氏に捧げる《ラブちゃん》だったんじゃないのぉ?ヒヒッ…見ず知らずのオジサンなんかに見せちゃったりして……全くもう、いけない娘だねえ〜?』
「うッ…ぐ…ッ…許し…てえ…!」
『なにを「許して」欲しいの?お〜、愛ちゃんのクソ穴の皺までバッチリ丸見えだよぉ?』
変態が鳴らす溢れる唾液を飲み込む音と、ハアハアと聴こえる荒れた呼吸のリズムに、愛は絶望が迫ってくるのを感じていた。
このままレイプされるんだ。
その光景を写真に撮られ、雑誌に載せられていろんな人に見られるんだ。
どう足掻いてみても麻縄を破断させられる筋力など持ち合わせてはいないし、ならば誰かが助けに来てくれる可能性を探ってみても……それは堂々巡りの問いでしかなく、その流れすら断ち切らんと、変態はカメラの背面を見せて其れ≠愛に見せてきた……。
「そ…ッ…それはッ!?」
デジタルカメラの小さなスクリーンに映っていたのは下校途中の二人の姿だった。
楽しそうに笑いあい、キラキラした瞳で見つめ合う写真……彼氏が居ることまで知った上で犯行に及んだ事の証拠であり、ここまでプライベートを探られていても気付けなかった自分の不用心さが腹立たしくもあった……。
『へぇ〜。やっぱりコイツが彼氏かあ……愛ちゃんって隠し事が出来ない素直なイイ娘なんだねえ〜?』
『そうだ。此処で撮った恥ずかしい写真、コイツの家のポストに投函してあげますよ』
「ッ……!!??」
さっきの馬鹿正直な反応が、この変態達に尚人の顔を知らせてしまった……返す返すも自分の愚かさに情けなくなる愛だが、事態は最悪な展開に進む事になるのは間違いなく、まるで極刑を直前にした者のような狼狽をみせ、悲壮感も露わに泣き叫んだ……。
「お…お願い許してッ!ゆ、許してよぉ!!許してお願いぃッ!!」
レイプされる姿など、どうして彼氏に見せられようか?
綺麗で健気で可愛くて……そう思われたいと願う女の子の気持ちなど何処にも見当たらない暴行現場の写真というのは、これから始まるであろう強制性行と同じくらい存在してはならぬ《禁忌》である。
「な、なんで私がこんな目に…ッ!?帰してえッ!!わ、私を家に帰してよぉッ!!」
ギラリと光る鋏が、伸ばされたパンティと摘まれた縮れ毛の切断を始めた……屈辱は猛烈な恥辱に変換されて愛を襲い、清純であろうと切望する乙女心もろとも切り刻んでいく……。
『なんでだって?それは愛ちゃんが可愛いからだよ?顔も髪型も体型も、全部オジサンの好みだからねえ〜』
『あんな尚人なんてフザケた野郎に渡してたまるかってね?へへへ……お互いに綺麗サッパリ諦めてもらわないと…ね?』
「ふッフザケたって何よぉッ!?私は尚人さんが…ッ!尚人さんがあッ!!」
『へぇ〜、そうなんだあ〜。ムフッ、今からこの毛を剃ってあげるからねえ〜』
涙に歪む視界に、成長に逆行されようとする泡まみれの秘部が映っている。
ゾリッ…と不快な音を発てて剃られる感覚は、脳を掻き毟られるような悍ましさに満ちており、その無毛な地肌に仕上げられてしまう恥辱は、取り囲む変態達を殺しても足らぬ程の激情と発狂しそうな悔しさを爆発させるものだった。
「どんなコトになったって、尚人さんは私を信じてくれるんだからぁッ!!あ、あんた達みたいなクソオヤジなんか…!み…みんな…ッ!!」
『そのクソオヤジのチンポが欲しくなっちゃうんだよ?あと少ししたら「愛のラブちゃん、オジサンのチンポが欲しくなっちゃったよぉ」って、涎をダラダラ垂らすんだから』
『エヘヘ……ゆで卵みたいにツルツルスベスベになったラブちゃんを撮ってあげるね?』