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奴隷里紗との主従愛
【SM 官能小説】

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熾烈なⅯ女のオークション 4-1

 司会者がbPの奴隷女のオークション開始の合図をすると、客席から堰を切ったように応札の手と大きな声が次々にあがった。「100」「150じゃ」「180」「190」「そっれじゃ200PT」「200…うーんと220PT」と矢継ぎ早に競りのPTが上がっていった。
「220PT出ました。こんな色っぽいマゾ女はなかなかいませんよ。まだ見合ったPTにはほど遠いです。どなたかいませんか…。さぁさぁ皆さん応札を。もっと高値のPTお願いしますよ。最初は景気つけが肝心ですから、是非お願いします」
 司会者は、さらなるPTのかさ上げを煽り、巧みに活発な応札を促すように誘った。私は応札をする意思は無かったので、客席の状況を比較的冷静にみていた。毎回オークションでも同じだったのだろうが、客席の前方の左右でボードに番号を書き、後方に示して報告する関係者が各一名いることに初めて気づいた。
 ボードを指し示す方向にはPCを操作する集計担当者配置されていることを振り向き知った。ボードに書かれている番号は、bPの奴隷女の競売に応札した客の座席番号が書かれていた。この競売で応札した客の持ち点から自動的に30PTを引く規約にもとづく作業に当たっている担当者達であった。
 このような担当者達が、過去のオークションで毎回配置されていることは、私は一向に気づかなかった。それだけ、私は過去のオークションで前のめりになり、良く言えば没頭していて会場内部の状況が見えなかったのである。悪く言えば、周りが全然見えていない冷静さを欠いた状態で競売に臨んでいたことになる。
 その意味では、今回は多少は興奮気味であるが、過去とは違った冷静さがあるのであろう。その冷静さの根底には、里紗を必ず落札するという固い意志があるからである。今までは確たる落札すべきⅯ女の目標をもうけず、運がよければ手にできる程度の覚悟で、総花的にⅯ女の応札をする状況で、競売の会場の雰囲気を楽しむだけでもOKという気持で臨んでいた状態とは全く違っていることも、比較的冷静にいられることにつながっているように思った。
 オークション会場の独特の雰囲気、Ⅿ女に性癖を上手に魅力的に引き出す朋世女王、Ⅿ女を魅惑的に映るように演出する舞台照明の効果、そして客同士の駆け引き等々にのみこまれて感情的に流されていた状況とは気持ちが違っていた。私は一番最初の恭子のオークションは250PTから350PTの間での落札と予想して見守っていた。250PT以上を応札する客は最初から恭子を落札する意志をもって競売に参加していると予想した。
 舞台中央で、朋世女王に支えられながら、競りの会場に晒されている奴隷女恭子自身は、自分のオークションで競られているのにも係わらず、他人の競りのように不思議と無表情であった。ただ、身体には力が入らないようで、女王の支え無しでは十分に立っていられない状態のように見えた。暫く、賑やかに応札の声が続いていたが、応札の声がやがて途切れた。その時女王は、俯き加減にする恭子の顔の顎に手を添え持ち上げ、そして、
「こんな可愛い熟女のマゾですよ。もっと高いPTで落札してあげて下さいよー」
と声を張り上げた。この朋世女王の扇動にのせられた客が、暫くして「250PT」「思い切って300どうじゃ」と応札した。この応札の声に会場が一瞬静かになった。その静寂を嫌った司会者は「300PTがつきました。それ以上の方おられませんか」と確認した。「ならば、305PTでどうじゃ」と別の客が応札した。「切りの悪い中途半端なPTだね」との声に、会場から笑いが起こり和らいだ。
 和んだ雰囲気を利用して司会者は「305PT応札ありがとうございます。これからは、1PTづつのかさ上げPT応札でもかまいませんので、どんどん応札お願いいたします。どなたか他におられませんか」と、すると「310PT」とばつ悪そうに失笑しながら応札する客の声がした。
「310PTの声があがりました。他におられませんか。どうでしょう…」と言いながら客席を見渡した。最後に310PTと応札した客は、他の客の様子が気になるのかきょろきょろ見回していた。会場は、その客の応札PTで競売に決着がついたように一気に緊張した空気は引いていった。
 司会者もその空気を察して「bPのⅯ女のオークションは310PTで落札です」と声を張り上げ小槌を打ち、最初のオークションは終わった。私は、最後の応札はPTが多少少なくても、高いPTに達している時には、応札で30PTを失うことを考慮して、一時の感情でⅯ女を落とそうと考えていた客は、その後のオークションのことを考慮し持ち点の消費を控えて深追いしないように感じたのである。また、最後まで厳しい応札合戦になった時にとしても、見栄を張らずに例え1PTの加算であっても勝負処と考えて応札すべきだと思った。


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