オークション開催案内の通知-1
サロンにオークションへの参加と性癖相性度アンケート調査書を返信した翌日に、サロンから１０日後の土曜日の１４時から所有ビルにて、オークションを開催する旨の案内メールが届いた。
オークションが開催されるサロン所有のビルは、大阪府下のある市に所在している。そのビルは、元飲食店所有のビルであったが、サロンが買い取り改装して使用している。
一階には、サロンの事務所とエアロビ教室用に使われている広いフロアーの部屋と休憩室。またサロン経営の女性用小物や子供服を扱う販売店が併設されている。二階のフロアーには会議室および経営者役員室が何室か並んでいる。また地上一階の一部の部屋と地下の全フロアーは、ＳＭ趣味の会用の施設として使われている。そのフロアーにはさまざまな調教用の施設を備える部屋が何室もある。なかでも、毎回奴隷オークションが開催される舞台付きの部屋は最も広く、照明器具などや吊り用の滑車装置などが備えられている。また舞台の後方には、オークション時にも使用される鉄格子制の檻が併設されている部屋も造られている。
このサロンの自社ビルは、元は飲食店が所有する雑居ビルであったが、飲食店の閉店をきっかけに売却されるとの情報を私が聞きつけ、友人の雅人が新規事業等を計画していたことから、私と雅人が元のビル所有者と交渉して購入にいたつたものである。
私と雅人は飲み友達で、雅人は別の所でサロンの経営をしていたが、店が手狭であり新規事業も手掛けたいとの意向があって、前から少し広めの敷地がある中古ビルの物件を探していたので、早々に雅人に購入の話を持ち掛けて購入しサロンの持物のビルになった経緯がある。
中古物件であるが、比較的広い建坪のビルで、交通の便も比較的良いことから、雅人は積極的に購入交渉をし、私もサポートをした。売主の飲食店社長と仲介に入った不動産屋との交渉は少し難渋し時間を経たが、周辺の不動産価格よりも比較的安価で購入できたのは雅人にとって幸いであった。
雅人は購入に当たって、自分の元の店を売却し銀行融資を受けた。さらに前から考えていたようであるが、ＳＭ趣味の会の設立を目指して出資者を内密に募っていたところ、世の時流か、ＳＭに対する興味普及も相まって、最高３００万円の出資で会員募集をおこなったところ、比較的資金が順調に集まり購入の一部と内装工事代がまかなえたとのことであった。
このサロンの自社ビルで、オークションが開催されるとの案内メールには、この度のオークション参加希望の特別出資会員は１２名であるとあった。さらに「参加特別会員様へのお願い」とする案内書には、当会のオークション規定により、インターンシップ制度にもとづき参加したⅯ女の落札後の依託調教期間は、基本的に２４週間（半年間）で、再延長による調教期間の変更は、当会への継続調教申請をとの確認内容が書かれていた。
さらに、最長の調教期間は４８週間（一年間）を限度とすること。オークションでⅯ女の落札をした場合には、調教実費として、一週間につき１万円換算とし、まずは半年間の調教実費２４万円の前納を、再延長を希望される場合には、継続申請時に２４万円を納付頂く決まりになっているとの確認の事項もあった。
落札したⅯ女の引き渡しは、依託調教確認書、調教実費納付等々の事務手続き終了後に、別室で引き渡しをし、サロンの専用車で奴隷Ⅿ女を落札者とともに目的の場所まで送り届けるとの文面も書かれていた。また、サロンに前納された半年間の調教実費は、あくまでも当会の事務手数料で、依託調教奴隷Ⅿ女の調教場所までの交通費等に充当するものであることを理解していただきたいとの願いも記されていた。
さらに、人身売買との誤解を招かないための処置と思われるが、案内書には、このオークションは、あくまでもＳＭ親睦交流の趣旨のもとで、双方の同意理解のうえ開催するものである。決して人身売買として開催する違法なオークションではないこと。ご招待いたします会員様には、本オークションが開催されることについての広言は厳禁といたしますので秘密厳守をお願いいたしますとの文面も記されていた。
最後に、オークションの開催日の参加会員の最終確定人数については、当日に案内させていただきます。会場への入場にあたって本会発行の会員書と、当会発行のオークション参加承諾書の提示を求めますのでお忘れなく準備ご参加下さいますようお願いいたします。
オークションの開催は１０日後の３月２８日（土曜日）１４時としますので、会場には遅くとも１３時３０分までに入場をお願いいたします。との開催日の注意事項が書かれていた。私はこの案内書を読んで、オークションへの思いをはせる興奮を押さえながらも、サドの性癖か自然と下半身の一物が大きくなるのを感じていた。