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俺は他人棒
【熟女/人妻 官能小説】

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富樫奈穂子(36)-6

 どれくらい時間が経過したか、眼を開けたときは分からなかった。
 最初に思ったのは、奈穂子は逃げて行ったろうということだった。
 ところが予想に反し、奈穂子は俺の側に座り込み、どうしていいか分からない風で放心の体だった。
 さっきから困り顔ばかり見ているな、と俺は苦笑した。
 壁の時計を見て確認すると、失神していたのはものの十分程度だった。
「放置して逃げればよかったのに」
 俺は言った。
 唇をつぐんで、奈穂子は俯いた。
「そんなことしたら、噂ばらまかれると思って」
 脅しがかなり効いていたらしい。
 俺は起き上がって大笑いした。
「いやいや、意地悪なことしてすみませんでした」
 奈穂子はキョトンとして瞬きひとつせず俺を見つめた。
 さんざん辱められた相手から謝られるとは思ってもみなかったのだろう。
「俺、マジであなたのファンなんです。さすがに駅では少し腹立ったけど、本気で怒ってなんかいなかったんですよ。こんな美人の屁の匂い嗅げてラッキーなんて思っちゃうド変態なんです、俺」
 ますます唖然とする奈穂子。赤面しながらかなり引いているのが分かった。
「現に俺、こんなに興奮してますから。ほらっ」
 俺は奈穂子の前に立ち、勢いよくズボンとパンツをずり下げた。
 フル勃起ペニスがぶるん、と躍り出て、天を貫かんばかり反り返った。
「ひっ……!」
 凶悪なフォルムを持つ抜き身の出現に、奈穂子は息を呑んだ。
「多分、人生で一番恥ずかしい思いだったんじゃないですか。人に屁ぇこいてるとこガン見されて、至近距離からクンクンされるなんて。あなたにばかり恥ずかしい思いさせちゃ申し訳ないから、俺も恥ずかしいとこお見せします。粗末な包茎チンポ、情けなくて晒せたもんじゃないですけど、笑って下さい」
 卑下して言ったが、粗末なんてものではないのは数多の女に身をもって思い知らせてきている歴戦のデカブツである。
 汗臭いかもしれないが、遠慮なく奈穂子の鼻先に寄せた。
 凝視して、ごくりと喉を鳴らす奈穂子。
 俺の顔を見上げる表情からは、さっきまでの困惑とは違った媚びのようなものが漂った。


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