刈る-2
ザリザリ、ジョリジョリジョリ…。
「さて、だいたい出来たわ。後は微妙な所を一本ずつ行くから、動かない…」
バタン。
「あ…」
「あら由衣、どうしたの?」
由衣はドアの所で硬直している。
「どうしたの?はそっちよ。」
「え?」
「何で全然着替えてないの?遅すぎると思って見に来たんだけど。」
凛花も彩音も制服を着たままだ。彩音のスカートは降ろされているので、ついさっき二人がしていた事は由衣には分からないだろう。
「あー、ちょっと説教してたのよ。」
「彩音ちゃんに?」
「そう。見て。」
凛花が指さしたのは…。
「この子ったら、着替えるのにいきなりパンティから脱いじゃったの。」
ベンチの上には彩音のパンティが。
「そ、そんなことで説教?」
「そうなの。物事には順番がある、っていう話をね。ねえ?彩音。」
「え?あ、え、ええ、そうなんです。私、いきなりパンティ脱いじゃったから。」
「別にいいような気もするけど…なるべく早く来てね。みんなもう泳いでるわよ。」
「うん、分かった。」
「じゃね。…あれ?」
「何?」
「何か落ちてる。…毛?」
「け、毛ぐらい落ちてるんじゃないですか?更衣室だし。」
「それにしては本数が…って、セクハラかな?こういうの。」
由衣は首をすくめて更衣室を出ていった。
「…途中だけどしょうがないわね。急いで着替えましょう、彩音。」
「はい、凛花先輩。」