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「悪魔の少年」
【ショタ 官能小説】

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㉔離婚成立-1

㉔離婚成立




数日後弁護士から連絡を受けた。夫の権藤が争いは止めて話し合いで協議離婚に持ち込まないかと言っている様だ。
弁護士は「権藤さん色々調べられるのが嫌で折れてきたんだと思います。早急に事を進めましょう。」
権藤企画の応接間で少し待たされた後、権藤と満里奈の二人がやって来た。「やあ麻紀子、久しぶりだね。話し合いに
応じて呉れてありがとう。どうだろう、今日は二人きりで話さないか。」
「弁護士さんを外せという事ならはっきりお断りさせて頂くわ。私法律の知識無いもの。」
「君のためを思って言ったんだが駄目なら仕方がない。こちらも満里奈を同席させてもらうよ。まず君の不倫相手の久永
との一件は夫を裏切るものであり充分離婚の理由になる筈だよね。」
「だからあれは脅迫でレイプと同じなの。翔太を守るために仕方なかったのよ。」
「今日来てもらったのはその事は不倫ではなくやむを得ない行為だったと分かったからなんだ。」
ぱっと麻紀子と弁護士の口元が緩んだ。ここぞとばかりに弁護士が切り込む「じゃこちらの要求を飲んで頂けるんですね。」
その事には答えず「僕たちまだ夫婦だよね。今、浮気していたらはっきりと不貞だと言えるよね。」
「そうよ。だからあなた達の事が許せないのよ。きっちり慰謝料は払っていただくわ。」
「馬鹿を言っちゃいけないよ。満里奈との肉体関係はない。愛しているけどそれは罪にはならんだろう。」
権藤が満里奈に目配せをした。満里奈は白無垢のDVDをプレーヤーに差し込みリモコンを権藤に渡した。
「このDVDには麻紀子の浮気の現場が録画されている。それでも弁護士の立ち合いの元に見るかね。」
「ええ勿論よ。浮気はしていないのだからそんな映像が存在するはずが無いわ。弁護士さんもここにいていいよ。」
スタートボタンを押した。ラブホテルの一室に少年を引き入れる麻紀子が鮮明に映し出される。
「ああ〜止めて。停めて。」再生は停止した。気まずい沈黙が続く。
「離婚に応じてくれるね。条件は後日知らせるよ。」「分かりました。ただ翔太の親権だけは手放したくないの。」
「翔太ももう中学生だ。本人の希望に任せたらいいんじゃないの。」「それでいいわ。」翔太が父を選ぶ筈はない。
帰宅途中で弁護士に契約解除を頼んだ。しかし権藤はあの映像をどこから入手したのだろうか?・・・・・・・・・・・・・
そうだ。山田さんの奥さんだ。それ以外には考えられない。
その足で山田さん宅を訪ねた。喰ってかかったが「何で私がそんな事しなければならないのよ。」の言葉に止められた。
確かにそんなことする理由が無いのだ。少し落ち着いていきさつを話した。
「ひどい男ね。でも翔太君を取られなかったのが不幸中の幸いだと思って我慢するのよ。」と慰めてくれる。
同じように健一にも理由はない。さっき弁護士から聞いたのだが不倫相手が未成年でも慰謝料の請求は出来るようだ。
法律に詳しい健一ならそんなことは百も承知だろう。映像が流出した原因は分からないが仕方がないと思う事にした。
原因が分かっても事態が好転する事はないからだ。それより翔太の事の方が先決だ。
ここ三日ほど帰って来ていないのだが母は息子を説得する自信があった。その頃翔太は美緒先生の家に入り浸っていた。
そして先生から私来週、結婚式をあげるわ。教師もやめてあの人の為に貞節な妻になるの。だから君にはもう会えないわ。」
「嫌だ。そんな事言うんなら全部ばらすよ。」「いいわよ。そうなったら離婚して田舎に帰るわ」
大人の女の本気の決心に押されて翔太はしぶしぶ納得させられた。先生の家を出てしょんぼりと街をさまよい歩いた。


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