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俺は他人棒
【熟女/人妻 官能小説】

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立花文恵(34)-9

 俺が示した条件は、大まかに次のようなものだ。

一、行為に際しては避妊を徹底します。間違いが起こった場合は、寿亮介が責任を負います。
一、言葉責めの一環として文恵さんに対し失礼な言葉を吐くことがあるかもしれませんが、静観を願います。
一、悟さんから見ていて止めに入りたくなる場合があったとしても、文恵さんが嫌がっていなければ止めないで下さい。
一、脅迫・強請りなどの材料になり得る撮影や録音といった行為は一切しません。夫婦間で共有する目的で悟さんが撮影・録音等を行う場合は、ご自由にどうぞ。

 書面に眼を通した悟さんと文恵は、異存なしと快諾してくれた。
 また文恵の手料理をご馳走になってからの、晩酌タイムだ。
「ドキドキしますね。これから文恵が寿さんに抱かれるんだと思うと」
「あたし、ろくに眠れなかったのよ」
「もしかして、今夜のこと想像してムラムラしちゃって、悟さんに襲いかかったんじゃないの?」
 俺は言ってやった。
「とんでもない。文恵にも禁欲させてあるんですよ、今日のために」
 悟さんは言った。
 リビングのローテーブルを挟み、向かいに悟さん。俺は文恵と隣り合って座り、腰に手を回しムチムチの柔らかい脇腹を抱いていた。
 カップル気分を早いうちから高めてくれという悟さんの心尽くしだ。
 俺のボディタッチを受けながら、しきりと悟さんの顔色を窺うような素振りを見せる文恵。いじらしくもあり、そのくせ俺に触れられている身体の反応には色っぽい媚びが含まれている。
 相反するようだが三十路女の旺盛な性欲の発露なのだろう、言葉より雄弁に正直な本心を語っている文恵の肉体であった。
 夜も更け、時計の針は十時半を指していた。
 仕事を終え八時に帰宅した悟さんは、むろん疲れているはずだが、この淫らな宴がいよいよ幕を開けるとあって、異様に眼が冴えると言った。
「先にシャワー使わせて貰います」
 二人に断って、身体を清めた。
 文恵と絡み合い、肉の悦びを与え、かつ授けられるべく隅々まで綺麗に洗う。紳士のたしなみってやつか?
 だが──。


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