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ユリ
【その他 官能小説】

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ユリ-20

 「ユリちゃんは今いくつなの?」
 「年ですかあ? 21です」
 「すると処女を失って9年目で初めて行ったんだね」
 「本当ですねー。長い道のりだったなー」
 「道のりは良かったな」
 「私なんか変なこと言いました?」
 「いや、変なことなんて言ってないよ」
 「高田さんはセックスした後いつもこんなにお喋りするんですかぁ?」
 「え? 僕はお喋りかな?」
 「私オチンチン入れたままこんなに長く男の人と話したの初めてですよぉ」
 「初めてのことばかりだね」
 「ええ本当。高田さんって変わってるんですかね?」
 「いやぁ、僕は普通だと思うよ」
 「それじゃ今まで私が付き合ってきた男ってなんだったんでしょうね」
 「そんなに違うのかい、僕と」
 「ええもう大違い。やると黙って直ぐ帰っていきましたから」
 「それじゃ僕は直ぐには帰れないね」
 「もう、直ぐはとっくに過ぎてますよぉ。終わってから30分以上入れたまま私達お喋りしてんですよ」
 「そうだね。ユリちゃんのあそこは暖かくて気持ちがいいね」
 「そうですかあ? 嬉しいな、そんなこと言われると」
 「知り合って3ヶ月ちょっと経ったけど、とうとうセックスしてしまったね」
 「そうですねぇ。長かったですねー」
 「初めからこうなるとは思っていたんだけども、やっぱりなってしまったなぁ」
 「だから初めからやれば良かったんですよぉ」
 「うーん、まあしかし今まで我慢したからその分気持ち良かったのかも知れないよ」
 「あ、そうですか。そうかも知れないですね」
 「今日はもう撮影する気になれないなあ」
 「いいですよぉ、私は全然大丈夫ですから」
 「今までユリちゃんのこと余りいろいろ聞かなかったけど何処の出身なの?」
 「私青森の出身です」
 「それは又随分遠いね」
 「ええ、中学卒業と同時に集団就職して東京に出てきたんですよ。それから随分いろいろ仕事は変えたけど」
 「そうか。苦労して来たんだね」
 「そうでも無いですよぉ。頭悪いからあんまり考えないんですね」
 「それで両親は健在なの?」
 「どうして知ってんですかぁ?」
 「え? いやそうなのかなって聞いただけ」
 「そうなんです。建材の卸やってんですけど不景気になって家の建築が減ったでしょう。それで今は細々と野菜かなんか作ってますよ」
 「ああ、その建材なのか」
 「え? どの建材だと思ったんですか?」
 「いやまあ、建材っていろいろあるんだろうね、僕は素人だから知らないけど」
 「私も子供の時にこっちに出て来ちゃったから良く知らないんですよぉ」
 「そうか」
 「それより高田さんのこといろいろ聞いてもいいですかぁ?」
 「いいよぉ、何でも」
 「奥さんってどんな人ですかぁ」
 「どんなって特に変わったところは無いけど、まあ情熱家で激しい女性だな」
 「頭のいい人ですか?」
 「うーん、学歴は無いけど頭は悪く無いね」
 「中卒ですかぁ?」
 「いや、一応ハイスクールを出ている」
 「ハイスクールって何ですかぁ?」
 「ああ、僕の女房はフィリピン人なんだ。それでハイスクールというのは日本の高校のことだね。正確に言うと日本の中学と高校が一緒になっていて、4年通うんだよ」
 「わあー、高田さんて国際結婚なんですかー」
 「まあ、そういうことになるね」
 「やっぱり違うんだなぁ」
 「いやいや、たまたま好きになった人がフィリピン人だっただけ」
 「名前はなんと言うんですかあ?」
 「ジェニファー」
 「ジェニファーですかぁ、格好いいなあ」
 「いや、呼ぶ時はジェニファーなんて言わない。ジェニーと言うんだ」


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